R-TYPE I
(ハドソン)
1988年3月25日/シューティング/4900円
1987年7月にアイレムがアーケードにリリースした
横スクロールシューティングゲーム「R-TYPE」は、
高い完成度を誇ったシューティングの傑作で、
「R-TYPEが家で遊べる」というのはとても高いアドバンテージを持っていた。
かくしてPCエンジンに本作は登場した。
開発はハドソンで、ソースコードなどはアイレムから提供されず、
解析して完成させたのだとか。
アーケード登場から8ヵ月という短い期間で登場した本作は、
とにかく再現度が素晴らしかった。
連射とタメ撃ちで構成されたショットと
フォースの合体&分離というシステム、
ギーガーを思わせるバイオなステージデザイン。
特異なボスキャラ達、巨大戦艦戦・・
(当然、細部の違いをあければ色々あるわけだが)
アーケードで我々を夢中にさせたそれらが家のテレビで体験できる。
その現実がPCエンジンで叶ったのだった。
ある一点を除いては・・。
アーケード版全8ステージのうち、
PCエンジンの本作は最初の4ステージ目までしか収録されていない。
ROMの容量が足りず、前半と後半の二つに分けて発売となったのだ。
なので4面のボス「コンバイラー」を倒すと・・
R-9が帰還するエンディングが表示される。
最後に後編へスコアや強化状態が継続できる
「MISSION CODE」が表示されておしまい。
スタッフロールは無し。
もともと一本だったシューティングを
前半と後半に分けて販売するという前代未聞の商品となった本作。
俺様自身はこのソフトにそれほど不満は無い。
「R-TYPE」は他のシューティング同様に“難しいゲーム”とされていた。
そんな本作はヘタレゲーマーの俺様にとって
4面ぐらいで終わるのがちょうど良かった(^^;
「シューティングゲームでなんとか1周できる」という快感は
本作が前後編に分かれた副産物だったと思う。
R-TYPE II
(ハドソン)
1988年6月3日/シューティング/4900円
「R-TYPE I」の3ヵ月後に本作は発売された。
その間、何度も何度も遊んだ前半4ステージ。
やっと続きが遊べるわけである。
ところがこの構成自体に問題があった。
当たり前だが、アーケード版では5つ目のステージから始まる本作。
最初っから全力で難しかった。
前作の「MISSION CODE」を使わない場合、初期装備で始まるムリゲー。
まともに遊ぼうと思ったら
毎回コードを入力して始めないといけないという超メンドクサイ構成。
オマケに「R-TYPE」という作品は印象的なシーンが前半に偏っている。
俺様には本作の存在そのものがムリゲーなのであった・・。
▲ステージ6のオリジナルボス「ヤジュー」。
アーケード版のステージ6にはボスは存在しないのだが、
アイレムから送られてきた設定画の中で未使用だったものを見て
「これ実はステージ6のボスなんじゃないの?」
とハドソンが解釈して実装したものだ。
TVCMなどで宣伝材料に使われた。
今回この記事を書く上で頑張って最終ボスまで行ってみたものの、
倒せずに未クリアで終了という事になった。無念。(--;
前後編が一本になっていれば何も思わなかったが、
2つのソフトを別々に購入して計9800円も払っているわけだから、
「後半の難易度はアーケード版よりかなり低く調整されている」
といった配慮が欲しかったように思う。
余談だが、海外版では前後半が1つのソフトになって発売されている他、
アイレムから「R-TYPE Completed CD」という
やはり前後半が一本になったソフトがCD-ROMというメディアで
リリースされている。
後者はビジュアルシーンや生音源によるアレンジBGMが追加されているが、
Huカード版よりもキャラがチラついていたり、
(当たり前だが)CD読み込み時間を待たなければならなかったり、
劣化と言えなくもない一本になっている。