わが青春のPCエンジン(12)「竜の子ファイター」


竜の子ファイター
(トンキンハウス)
1989年10月20日/横アクション/5600円

ゲームが始まるとこのゲームのキャラクターをデザインした宮下あきら先生が登場する。

そうだ、あの『男塾』の宮下先生だ。
「宮下ワールドへようこそ。各地にちらばるタツノコを集めてこい!」
などと唐突に勇者にされる。
(えっと、タツノコって何すか?)

ゲームはサイドビューのアクション。
ジャンプと武器による攻撃が主な操作。
序盤は拠点ステージで、敵を倒して集めたお金で体力や魔力を回復する事が出来る。
そしてステージを進みボスの元を目指す。
(ちょっと迷うような構成にもなってる)
体力制で、ダメージを食らうと少しずつ減っていくのだが、足場の無い所に落ちると一気にゲームオーバー。
コンティニューして死んだエリアのスタート地点から始められるが、お金は半分になる。
ちょっと待てよ・・。
これ、ほとんど『魔神英雄伝ワタル』と同じ構成だな。
背景の手抜きっぷりもそっくりだし。
なのでこのゲームを説明するには“『魔神英雄伝ワタル』をもっと雑に作ったようなゲーム”と言えばだいたいあってるw
(ワタルもだいぶ雑なゲームだが(爆))

宮下先生のキャラクターは全体的にスベり気味というか、どこにウケるデザインを想定していたのかよくわからない。(^^;
劇画しか描いてない人がデフォルメのギャグ路線を突然描くとここまでカオスになるのかと改めて実感した(爆)

 
敵の配置や攻撃方法など全体的に乱雑な設計。
ダメージを食らったあとの無敵時間が無く、その場に立ち続けると連続でダメージを受ける仕様もイラッとくる。
(トゲ床に落ちると左右にしか移動出来なくなるので、連続ダメージ必至)
ステージの切り替え時に突然はじまる「ジジイの占い」に至っては意味がわからないw
(この占い結果で難易度変わってんの?)

 
ちなみにこのゲームは敵が落とすアイテムが重要。
ボス部屋に辿り着いた頃には体力が削られてボロボロ。
そのままではまず勝てないので、それまでに全回復玉を落とす敵を発見しなくてはならない。
また体力や魔力の回復のみならず、それらの限界値を成長させてくれるアイテムも敵が落とす。
最終ステージまでになんとか最強状態にしておきたいところだ。
 
ボスに辿り着くと主人公が、なぜか6等身ぐらいに成長(?)する。

この成長した主人公の攻撃がパンチのみ。
ぶっちゃけ、武器を使ってた変身前の方がリーチが長くて強いやんけ(怒)
これダメージを受けずに攻撃する方法あんの?
まったくボスに勝つ気配が無い。
で、よくマニュアルを見直すと、ポーズして左右ボタンを押すことで攻撃が魔法に切り替えられるらしい。
魔法攻撃は1回ごとにMPが減るので回数制限があるわけだが、鎖のようなものを伸ばすのでかなりリーチが長い。
実質、これを使わないと勝てない気がする。
 
なんとかボスを倒すと、復数の扉を選択する場所に出る。
ここで選んだ扉によって次に行くステージが変わる。
(その先で残りのタツノコを集めるってわけだ)
 
改めて言うけど、ステージ設計がひどい。
足場にジャンプすると同時に敵が接触するように配置されていたり、画面内に表示されていない足場へとジャンプして乗らないと進めない配置だったり・・はまだ序の口。
主人公がその座標に移動すると初めて姿を現す(必ずダメージを受ける)敵がいたり、画面が切り替わると主人公の立ち位置が即死する穴の目の前にだったりする。

一般的にゲームの難易度というのは、「プレイヤーを楽しませるチャレンジ」を与えるために調整されているものだと認識しているが、このゲームにおいては「プレイヤーをあきらめさせるため」に設定しているように思えてならない。
制作者にゲーム設計の意図を問いただしたいぜ。
 
とまあ理不尽な設計に散々苦労しながらなんとかタツノコを4つ集める事に成功した。
宮下先生に届けると、それは宮下先生に化けていた妖怪マサカドだった!
(こいつは4番目に選んだステージのボスだったやつ)
せっかく集めたタツノコは奪われて、ヤツを追って最終ステージへ。
 
最終ステージは今まで攻略してきたステージの使い回しっぽい。
途中張り付いてきて連続ダメージを浴びせる子なき爺がウザい。
ボス手前の中ボスは、崩れる床の上での戦い。ツライ。
 
そして泣きながら最終ボスの前へ。
わかっちゃいたけど、やっぱりマサカド。

で、まさかとは思ったけど・・
マサカドの仕様にまったく変更無し!!
前回とまったく同じ攻略法であっさりと倒せた(^^;;;
最終ボスが使い回しのゲームって珍しいぞ・・。
 
〜エピローグ〜

やあ、ありがとう。
さすがヒーロー、オレの分身だ
 
実は漫画を描こうとしたら
悪役のマサカドに
漫画の世界に引きずり込まれてしまったんだ
慌てて主人公を描いたら
君が来てくれたというわけさ
 
君が漫画の筋書き通りに怪物を倒し
漫画を完成してくれたので助かったよ
おかげで現実の世界に戻れる
 
さあ、俺と現実界に戻ろう
 
 
〜すたっふ〜
 
きかく
むげんだい くらぶ
ぴえーる まつ
とにー いわさき
ひがし こうたろう
えまりん
ながい つとむ
ぶいまっくす

げーむ でざいん
えまりん
ぶいまっくす

ぷろぐらむ
BAMBOO
くろさわ なおひさ

でざいん
ぶいまっくす
なかもり いずか
みさいづ ちゆき

おんがく
はすや みちはる
かさい おさむ
はらだ まさあき
なかやま のぶひと

きゃらくたーでざいん
みやした あきら


追記
結局、“タツノコ”が何だったのかよくわからん(^^;
宮下先生、なんでこの仕事受けたんだろ(爆)