今回は飛騨高山をぶらり散歩したいと思い立ち、いざ新幹線に乗り込んだ。
俺様は大宮駅から富山経由で高山駅に向かうルートを選んだ。
だが富山に向かう新幹線「かがやき」は全席指定で自由席がない。
そして大宮駅で切符を購入しようとするも、
その時間の指定席は全て完売していた・・。
「だったら予め予約しといたらいいじゃん」と思われるかも知れないが、
俺様は電車の時間に縛られて行動するのが嫌いなんだ。
その時間に遅れないように行動しようとすると、
どんなに楽しい事をしていても心にブレーキがかかってしまう。
また、途中で別のルートに行きたいと心変わりしても、それが実行できなくなる。
俺様の旅は、綿密なスケジュールを立てつつ、
その場その場の状況判断でフレキシブルに変えていくスタイルだ。
で、新幹線だが、指定席は変えなくても立ち乗り切符は買えるらしい。
意を決して大宮から富山まで立っていく事にした。
約1時間46分。
腰がツラい・・。
初日は高山駅周辺をぶらり散歩する事にした。
5分ぐらい歩くと、古い町並みのあるエリアに到着する。
まだ雪が残っている時期なので景観が良い。
また、ときおりパラパラと小粒の雪が降ってきて、
異世界に迷い込んだ気分になる。
最初に到着したのは「高山陣屋」。
ここは全国に唯一現存する代官所らしい。
むろん、もう現役の代官はいない。
火付盗賊改方もいないぜ。
建物内は靴を脱いで進む。
ルート通りに行けば代官所の要所を全て見てまわれるようになっている。
外歩いているよりも建物の中を歩いてるときの方が寒い!
靴がいかに防寒になっているかを思い知ったぜ。
代官所を出てすぐ左を見ると・・。
寒そうにビールやソフトクリームを薦められても
売れへんで(^◇^;)
高山陣屋の周囲を歩き裏手へ出たところに、
ひっそりと「根古石」というものが祀られている。
この「根古石」にまつわる話。
高山藩主の娘が庭を歩いていると、
飼っていた猫が娘の着物の裾を咥えて離さない。
そこへ通りがかった藩主が「畜生の分際で許しがたい行為」と、
猫の首を斬り捨てた。
すると猫の首は宙高く跳び、松の木の枝にいた大蛇を噛み殺した。
猫は娘を大蛇から守ろうとしていたのだ。
藩主はそれを知り、
その場所にあった石を「根古石」として祀ったとの事じゃ。
どっちにしても藩主、簡単に猫の命奪うなよ。
娘が飼ってる猫だぜ?
短気過ぎるだろう!
さて、それでは古町の散歩を続けよう。
飛騨高山と言えば日本酒も盛んな土地である。
この古町の中だけでも酒造場が点々とあり、
それらほとんどの場所で「有料試飲」を実施している。
今回の試みはそんな「有料試飲のハシゴ」である。
そんな事が出来る土地があるってだけでワクワクするでしょ?
まずは「二木酒造」さん。
こちらは試飲機で使うメダルを1枚110円で買う方式。
2枚購入して「純米大吟醸笑いじょうご」と「純米生酒 龍吟電起図」を頂く。
どちらも辛口。
飛騨のお酒の方向性がわかりやすいお酒だった。
続いては「平田酒造場」さん。
こちらもメダル方式。
こちらは1枚200円と高かったが、
ウェルカムドリンクを無料で貰えるのと、
試飲機の注ぐ量が多めなので、まあまあまあ。
この「酔翁」っていう古酒凄かったなー。まるで紹興酒。
あとライチのリキュールがやたら美味かった。
お次は「川尻酒造場」さん。
ここは1杯ごとに代金を払って試飲するスタイル。
お酒によって値段も違う。
中はもう作業場の一角って感じで、
試飲したい場合はコタツに入って作業しているおじさんに声をかける。
俺様が試飲したのは「特別純米 山ひだ原酒2017」。
ロースト臭。この雰囲気に合ってるわ。
次は「平瀬酒造店」さん。
「久寿玉」という銘柄を看板に出している。
こちらは27種類ものお酒を400円で試飲できる!
スゲー!(1種類1回制限だけど)
もちろん全種類行きましたとも。
ここ梅酒が美味かったなあ。
飲む順番もオススメが書かれたものを渡してくれるの嬉しいね。
つぎは「原田酒造場」さん。
ここは「山車」という銘柄を推してるね。
ここも450円で全種類試せる。うっひゃー!
だんだんフラフラしてきた。
次の試飲を最後にするかな。
最後は「大のや醸造」さん。
ここは酒造場ではなく、
醤油や味噌といった発酵調味料がメインのお店だが、
どぶろくや白酒が150円で試飲できるのだ。
白酒というのは飲んだ事なかったので試飲試飲。
「白酒」とはもち米や米こうじを蒸してみりんや焼酎と混ぜて
仕込み熟成させ絞ったお酒。
「甘酒」と勘違いされそうだけど、アルコール度数は低いものの、
こちらはお酒なので子供は飲めない。
そして口に運ぶとすっきり爽やか。
美味いなー!
これいいな。
今年の花見用に買って行こう。
すっかり試飲酔いした俺様だったが、
そんな体にこの店の味噌汁試飲がキクーーっ!
とまあこんなに素晴らしい古町。
写真を撮りたいなら夜がいい。
店がすっかり閉まっているので人通りも無く、
こんな雰囲気の写真が撮れるのだ。