88ゲーム回想録(35)「悪女かまきり」


悪女かまきり
発売元:CSKソフトウェアプロダクツ
発売時期:1984年1月
定価:3800円
機種:PC8801

 


1983年4月に公開された東映の映画「悪女かまきり」
監督が梶間俊一、主演は五月みどり
悪女を演じる五月みどりパトロンを保険金殺人の罠に賭け、
警察の疑いを掻い潜り大金を手にするクライム映画。
そんな映画をゲーム化したのが本作である。

ちなみにパッケージ画像をモザイクにしたのは、
五月みどりオッパイが大写しになっているパッケージだからだw

 


ゲームを立ち上げると東映のマークが表示されたあとに
ゲームの説明が表示される。

あなたは次々と男達に恐るべき罠を仕掛け、
破滅させていく悪女かまきり、藤村真沙子です。
今あなたが狙っているのは、あなたのパトロン、不動産会社の堂島です。
まず堂島を生命保険に入れさせて下さい。
共犯には保険会社の島崎を利用します。
ゲーム中はカナキーにして入力して下さい。
ゲーム中は全てカナか数字で入力して下さい。
準備がよければ始めて下さい。


まずは真沙子と堂島のベッドシーンから始まる。
ここでは一緒にワインを飲んだり、くすぐってイチャついたり、
堂島を良い気分にさせれば良い。
間違えた行動をすると堂島は怒り出し、
3回間違うとゲームオーバーになってしまう。
このようにこのゲームではミスの回数に制限があり、
あらゆる場面で行動を複数回間違うとゲームオーバーになる。

 


堂島が気分良くなった頃合いに生命保険に入って欲しい事を告げる。
すると堂島がいくらぐらいか聞いてくる。
俺様は奥ゆかしさを演出するために「1万円」と応える。

あなたは上手く堂島に1万円の保険金を賭けさせる事に成功しました。
いよいよ堂島を殺害するための計画を島崎とたてます。


計画は次のように決まりました。
堂島の部屋のカギは堂島と真沙子が持っています。
真沙子は犯行時間、アリバイを作るため、
美容室の伊吹かおると一緒に行動します。


真沙子は伊吹かおると堂島の部屋を訪ね、
密室状態で、心臓発作で倒れている堂島を見つけます。
真沙子は堂島が出掛けた昼間のうちに部屋のカギを開け、
島崎を中に残してカギをかけて帰ります。


島崎は用意してきた電気コードを使い、
堂島が風呂に入っている中へ電気を流し、
堂島を感電死させます。
あとは真沙子と伊吹かおるが入ってきた時に
伊吹かおるから見つからないよう部屋から脱出すれば成功です。


島崎は緊急のあまり打ち合わせした計画を忘れてしまいました。
あなたは島崎になって堂島を殺して下さい。
あなたの健闘を期待します。

島崎ポンコツかよ。

 


ここからは島崎視点で犯行を行う。
まずは窓の外に隠れよう。


待っていると堂島が帰宅。
真沙子から電話がかかってくる。


ここではなんとか堂島が風呂に入るように誘導しよう。
(電話で風呂に誘導するって難しい気がするw)


堂島が上手く風呂に入りました。
無事見つからず部屋に戻り、島崎はコンセントを差し込み、
堂島が浸かっている風呂の中に電極を入れ殺しました。


島崎はコンセントを片付けました。
そろそろ真沙子とかおるが来ます。
どこかに隠れて下さい。


真沙子とかおるが来ました。
風呂場で水が出っ放しなので覗いてみると
堂島が死んでいました。


真沙子はかおるに電話するように指示し、
そのすきに島崎を逃す。
数分後に警察が到着。
ここでいきなりアクションゲームになる。


青いスペードマークが島崎。
緑のクローバーマークが警官。
建物の中央には2基のエレベーターが
一定間隔で上下に移動している。
カーソルキーで島崎を4方向に移動させて、
画面右下の車まで見つからずに逃走できれば良い。
おそらくはこのゲームの前年にアーケードでリリースされた
タイトーエレベーターアクション」をイメージして作られている。

これがめちゃめちゃ難しい。
左右に移動すると警官もラインを同じスピードで合わせてくる。
そして同じ通路に立つと猛スピードで迫ってくる。
攻略法は、この的確なライン合わせを利用して
警官がエレベーターで自分より上の階へと昇るように仕向けること。

苦労して車で脱走すると、
五月みどりとのムフフな一夜が・・

最後の画面は自分の手で確かめよう!w

 

 

とまあこんな感じで保険金殺人の細かい描写をゲーム化という
何ともドス黒いソフトである。
アダルトソフトに分類されるのでエロいゲームだと勘違いされるかも知れないが、
最後にオッパイ出した絵が1枚出るぐらいで、
実際は「違った意味でのアダルトソフト」であった…。
現在“クライムゲーム”というジャンルが存在するが、
ここまで犯罪者側の視点で犯行をプレイさせるゲームも珍しいだろう。