バカ映画大研究(6)「直撃! 地獄拳」

完璧なるエンターテイメントを追求した映画だけが全てではない。
完璧であるがゆえに退屈になる事だってある。
そんな映画と真逆に位置する存在「バカ映画」。
演出がバカバカしい映画、
金の掛け方がバカバカしい映画、
設定がバカバカしい映画、
制作者達が自らのおバカなセンスに気づいていない映画、
存在そのものがバカバカしい映画。
駄作映画、失敗映画の一言では片付けられない“面白さ”の本質は何か?
俺様はそんな愛すべきバカ映画を研究し、
その本質を解明すべく日々、バカ映画を視聴してきた。
そんな研究の記録を連載で記していきたいと思う。

今回の題材はこちら。

 

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直撃!地獄拳
東映
ジャンル:カラテ
上映時間:87分
1974年8月10日日本公開
監督:石井輝男
脚本:石井輝男
出演:千葉真一(甲賀龍一役)

 

警視総監の嵐山は、型破りな捜査をした責任をとって総監を辞任。
しかし、その原因となった麻薬シンジケートを追い詰めるため、
甲賀忍者の末裔・甲賀竜一、一匹狼の殺し屋・隼猛、
合気道師範・桜一郎(トンチキと呼ばれる)の3人を集めてチームを編成した。
(合気道師範のトンチキは劇中まったく合気道を使わずw)
チームは麻薬シンジケートの用心棒を闇討ちしていくのだが、
行く先々で用心棒達はパツキン姉ちゃんとベットインしている。
たぶん少しでも多く洋モノのオッパイをスクリーンに映したかっただけだw

 

甲賀らにすっかり手を焼いた麻薬組織日本総支配人マリオ・水原(津川雅彦)は、
ニューヨークのボスに泣きつくと、二人の凄腕用心棒を紹介される。
デモンストレーションに水口の目の前でスパーリングする二人。
そして黒人用心棒の耳を食い千切る用心棒ローンウルフ。

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スパーリングでやり過ぎだろww!
(ちなみに耳を噛んだ方のローンウルフを演じているのは安岡力也)

そこへエロ本を読んでいた殺人パンチャーのブレーザー西山が介入。
乱闘になりそうなところを水口はブレーザーとやると死ぬぞ」と止める。
止めるんなら耳千切られる前に止めろよッ!(^_^;
ブレーザー西山を演じているのは
実際のボクシング元WBA世界フェザー級王者である西城正三

 

作戦遂行中にヒロインの恵美に手を出そうとして股間を硬くしたトンチキ
(恵美は嵐山の姪で連絡係)
それを見て甲賀も隼も「バカに張り切ってるじゃねぇか!」
・・ってくだらねぇよw
それにしてもヒロインの中島ゆたか(恵美役)は紅一点で絵になるね。

 

日本に集まってくる用心棒達を見て戦力不足を感じた隼は、
かつて通った空手道場へ。
そこで“和製ドラゴン”倉田保昭登場!
そして役名は倉山田!(^^;
彼を助っ人に得た隼。

 

一方、水口邸で捕らえられた甲賀
水口は集まった客に「今から面白いショーをご覧に入れましょうと、
金髪美女を全裸にして四つん這いにさせる。
そして「みなさんにお見せしたいのはこんなつまらないショーじゃありません」
またしても
オッパイを画面に出したかっただけの寄り道だった!ww
「本当のショーはコチラ」甲賀をリンチ。
するとブレーザー西山が
「死んだようなヤツをやるのは俺の性に合わねぇ」急に暴れだすw
水口は全裸の金髪美女と抱き合ってる。
もうカオス状態www
その隙に息を吹き返した甲賀だったが、
他の用心棒にボコられたブレーザー西山は死亡
えーっ!?

 

その頃、水口邸へとたどり着いた隼と倉山田。
倉山田は一通り暴れると、石像をぶつけられて死亡(爆)。
「先輩・・車の払い(ローン)頼みます・・」と遺言を残す(^^;
(和製ドラゴン日本映画進出第一弾がコレかよ・・)

 

そんな感じでツッコミどころ満載なまま進む本作を監督したのは奇才・石井輝男
監督らしい勢い重視の破壊的な逸品だぜ!

 

 

警戒レベル:

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