バカ映画大研究(12)「バカ拳」

完璧なるエンターテイメントを追求した映画だけが全てではない。
完璧であるがゆえに退屈になる事だってある。
そんな映画と真逆に位置する存在「バカ映画」。
演出がバカバカしい映画、
金の掛け方がバカバカしい映画、
設定がバカバカしい映画、
制作者達が自らのおバカなセンスに気づいていない映画、
存在そのものがバカバカしい映画。
駄作映画、失敗映画の一言では片付けられない“面白さ”の本質は何か?
俺様はそんな愛すべきバカ映画を研究し、
その本質を解明すべく日々、バカ映画を視聴してきた。
そんな研究の記録を連載で記していきたいと思う。

今回の題材はこちら。

 

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バカ拳
1987年制作
香港
ジャンル:アクション
上映時間:98分
日本未公開
監督:チョウ・チュンヒン
出演:ソン・コクミン、リャン・チャージェン、フィリップ・コウ

 

カンフー映画ブームが巻き起こった1970年後期~80年代。
ジャッキー・チェンの『酔拳』大ヒットをきっかけにして、
様々な『○○拳』という名前の映画が世に登場した。
時は1987年。
「もうカンフー映画って時代じゃないよね~」なんて囁かれていた頃。
この映画を買い付けた業者はビデオスルーとなった本作に
ヤケクソのような仕事をする。
「バカな拳法だから邦題は『バカ拳』でいんじゃね」と。

 

"天下支配"というベタな企みを持つ悪の拳法家と2人の部下。
手にマジックハンドみたいに伸びる"鋼鉄掌低"を装備した親分。
そして頭にロウソクを立てて火炎放射する子分A、ノコギリ独楽を操る子分B。
簡単に言えば“変態三人組”である(爆)。

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ちなみに子分Aと子分Bは合体してマシンになる技を持つw。

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この変態拳士らは天下支配が出来る宝(謎)を奪うため、
手漕ぎボートに乗って戦う兄弟子を襲う。

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▲出てくる拳士、全員変態w

 

だが宝は"七星甲冑"というものがないと開かないらしい。

舞台は"七星甲冑"を持つ青年と老婆のもとへ。
青年の許嫁が女装したサモハン・キンポーみたいな人
だったりするドタバタがありつつ物語が進む。

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▲凛々しすぎる許嫁

 

"七星甲冑"を嗅ぎつけた変態拳士は、青年が町へ修行に出ている間に老婆を襲う。
(ちなみに許嫁は「ダイエットするわ」と言って故郷に帰り、以後登場せずw)
老婆を殺された青年は、兄弟子の開発する特訓マシンで鍛え上げ、
ついに変態拳士へ復讐を果たすのだ!
ちなみに子分AとBは2本のロケット花火が命中して即死(爆)。

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おそらくは正統派カンフー映画のパロディモノなんだろうけど、
ギャグがぶっとび過ぎていてシュールだ。
監督は日本で言うところの河崎実みたいな人なんだろうw。
(バカな演出で霞んでるが、カンフーアクションは割と頑張ってる)

 

 

警戒レベル:

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