ディープブルー海底神話
(パック・イン・ビデオ)
1989年3月31日/シューティング/5300円
このゲームはPCエンジン現役当時、ワゴンセールの常連だったので、
プレイした事がある人が比較的多いタイトルなのではないだろうか?
300円とかで売ってたもんな。
ゲームが開始すると、そこは深海。
自機は魚型の潜水艇。
そして魚群が優雅に泳いでいる。
PCエンジンにしてはなかなか美しい海底表現だ。
ビリビリビリ!
魚群が次々と自機に体当たりしてくる!
自機の目の色が変化していく!!(このゲームは目の色が体力を現している)
やがて爆発する自機。
気を取り直して再プレイ。
自機のショットは正面へのショボい単発ショット。
とても魚群を消し切れないので避ける事をメインに進める。
にしても自機のスピードが遅いし、アタリも大きい。
しばらく進むとマンボウが登場。
どうやらマンボウは倒すとアイテムを出すらしい。
どこでどのアイテムが出るかは決まっており、
攻撃アイテムは3種のバリエーションがある。
同じ攻撃アイテムを取り続けると3段階強化される。
だが魚群にあたると強化はすぐに1段階目に戻ってしまう・・。
また、この攻撃バリエーションはいずれも正面にしか飛ばない弾なので、
自機より右側へいる魚しか撃つ事ができない。
撃ち漏らした魚は自機の後方へ滞留する事が多く、
画面の中で追い詰められていく・・。
命からがら先へ進んでも、全然変化の無い背景。
ときどき音楽が変わって中ボスらしき動きのするやつが出てくるが、
それを倒したらまた無変化地獄が続く・・。
このまま無限にこれが続くゲームだったらどうしよう、と不安がよぎる。
なんとかボスらしきものが出てきた。
弾の当たる位置にずっといてくれるので、魚群に比べて弱い。(^^;
次のシーンで背景が切り替わった。
より攻撃が苛烈に。地獄が続く・・。
このゲームにコンティニューは存在せず、死んだら最初から。
そっと電源を落とした・・。
どうやらステージは4まであるようだ。
ちょっと4ステージまでこの地獄に耐えても達成感は得られなそうだ。(^^;
俺様は思ったのだが、これはゲームではなく、
アート作品のつもりで開発したんじゃないだろうか?
そう思えるほど既存のシューティングのセオリーに則っていない。
ゲーム中での文字情報はスコアとシーン表示のみ。
絵だけで構成しようというスタイルもアートとしてのこだわり。
また、深海の魚を表現したいわけだから、
魚は弾を撃たないし、魚らしからぬ動きもしない。
PCエンジンという表現力の高まったマシンを使って表現された体験型のアート。
であれば難易度の高さとかゲームの面白さとか関係無いわけだ。
誰が作ったゲームなのか情報は知らないが、
パック・イン・ビデオの大人達を何とか丸め込んで、
まんまとアート作品を販売ルートに乗せてしまった人がいたのである。