屋内に広がるミニチュアを鑑賞する施設「スモールワールズ東京」。
今年の6月11日にオープンしたばかりの最新テーマパークである。
ミニチュアテーマパークと言えば「東武ワールドスクウェア」。
あれの屋内版みたいなところかなぁ~と想像して現地へ。
コロナ禍で混雑した場所に行くのは嫌だったので、
客が少ないであろう開場時間の9時に到着。
入り口のある1階からエレベーターで3階へ。
(3階全フロアが「スモールワールズ東京」の施設となっている)
案の定、この時間だとお客さんはまばらで、
「人だかりでミニチュアが見えない!」なんて事にはなっていなかった。
入り口すぐの場所にあるのが「宇宙センターエリア」。
1970年代のアポロ計画時代の宇宙センターと、
未来の宇宙センターが同居するエリア。
時間がくると白煙をあげて飛び上がるロケットも見る事ができる。
未来宇宙センターの方はマクロスシリーズの河森正治監督がプロデュースしており、
新たな変形機構ロボットも登場予定だという。
そう、このエリアは未完成なのだ。
エリアの中に「未完成」という看板が立っている。(^^;
未完成とは言え、小さな世界へ没入しに来ているのに、
こういう看板を立てるのは無粋だと思うねぇ~(--;;
続いて「世界の街エリア」へ。
1900年代産業革命時代のアジアとヨーロッパを舞台とした5つの国が再現されている。
が、ドラゴンや魔法使いがいたり、
香港の街にはスチームパンク風の異世界が広がっていたり、
現実の街とは少し違うファンタジーワールドになっている。
ちなみに全てのエリアは昼と夜の時間が変化するようになっている。
短い時間で昼と夜の景色が楽しめるのも
屋外施設「東武ワールドスクウェア」には無い魅力だと思う。
ただ、ミニチュアという特性上、夜景になると細部がよく見えず、
昼の景色の方がオススメである。
続いて「美少女戦士セーラームーンエリア」。
ここは「美少女戦士セーラームーン」の舞台となった
昭和の麻布十番が再現されている。
街の向こうに見えるのは番組にも登場した未来の都「クリスタル・トーキョー」だ。
この街のどこかにセーラー戦士がいる。
探してみよう!
続いて「関西国際空港エリア」。
正直行って空港のただっ広い滑走路をミニチュアで再現してもあんまり面白くない。
空港マニアなら別だけど、
ミニチュアの魅力ってチマチマしたものが密集している楽しさだと思うんだ。
限りあるスペースの一角に設置する題材としてなぜ空港を選んだのか謎だ。
また、空港のすぐ隣にラウンジがあるのだが、
ここも何のために利用する場所なのか不明。
続いて「エヴァンゲリオン格納庫エリア」。
各機が発進する様子が見られる。
続いて「エヴァンゲリオン第3新東京市エリア」。
エヴァンゲリオンの舞台となった第3新東京市が再現されている。
このエリアでもエヴァンゲリオンの登場人物を探す事ができる。
ただ残念だったのは、街は再現されているのだが、
街に使徒やエヴァがいなかったこと。
こういうミニチュアで巨大生物の存在は映える。
この題材を選びながら、なぜそれをしなかったのか疑問だ。
さて、全てのエリアをまわった。
この他にはミニチュアの制作を行っているワークショップや、
3Dプリントで自分のフィギュアを作れる施設などがある。
「世界最大級の屋内型ミニチュア・テーマパーク」という売り込みであるが、
正直「これしか見るものないの?」という感想になってしまう。
「東武ワールドスクウェア」の圧倒的ボリュームと比べると
入場料2700円は割高に思える。
これと同じ面積がもう1フロアあっても良いぐらい。
(2階のレストランもミニチュアフロアにすれば・・)
しかしながら、ミニチュアの世界は俯瞰でザッと見てしまうのはもったいない。
もし「スモールワールズ東京」へ行く事があったなら、
その小さな世界の住人一体一体に着目して欲しい。
やたらとハングオンの入荷が激しいゲーセンを見つけたり・・。
OL二人にモテモテのサラリーマンが屋上でイチャイチャする奥で、
人生に迷って占いに見てもらっている女性がいたり・・。
セラピーに通う人々の上の階では暗い部屋で練習するバンドがいたり・・。
貧民街ではスキンヘッド達による乱闘が起こっていたり・・。
何かよからぬ事件の臭いがしたり・・。
飛び蹴りが華麗に決まっていたり・・。
ビルから飛び降りようとしている人がいたり・・。
山の奥の方にパンダの楽園があったり・・。
と、様々な人間模様が垣間見られて楽しい。
ここに着目して見ないとガッカリスポットの烙印が押されてしまうかも知れない。
もし俺様がこの施設のプロデューサーだったら、
ゲーム会社と提携して、色々なゲーム世界のジオラマを再現するだろうな。
「ドルアーガの塔」「ゼルダの伝説」「魔界村」「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」
「ドラゴンクエスト」「グラディウス」などなど、
映える題材はいくらでも存在する。オマケに世界的に知名度もある。
ジオラマに近づくとBGMが鳴ったりしたらテンション爆上がり。
関係者の方、ご検討お願いします。