「テセウスの船」
TBS/2020年1月19日~3月22日放送/全10話
監督: 石井康晴、松木彩、山室大輔
脚本:高橋麻紀
主演:竹内涼真
28年前に父親が犯した殺人事件。
そんな田村心は、タイムスリップし、事件前の父親らに出会う。
モーニングで連載されていた東元俊哉の漫画が原作。
毎回盛り上げ方が上手く、サスペンスとタイムパラドクスの配合も素晴らしかった。
ただ黒幕が唐突に判明する最終回は尻すぼみだったな。
「絶メシロード」
テレビ東京/2020年1月25日~4月11日放送/全12話
監督:菅井祐介、古川豪、小沼雄一、原廣利
脚本:森ハヤシ、村上大樹、家城啓之
主演:濱津隆之
「カメラを止めるな!」で脚光を浴びた濱津隆之が
地上波連続ドラマ初出演となった作品。
サラリーマンが週末のストレス発散に車で1泊2日の旅をする。
そこで食べる食事は、跡継ぎがいないなどで絶滅寸前の店にスポットを当てている。
「孤独のグルメ」の亜流のような構成。
濱津隆之の人畜無害なキャラクターがうまくハマっていた。
このドラマはシリーズ化して欲しい。
絶メシの店がネタ切れするかも知れないけど(^^;
「ハケンの品格(第2期)」
日本テレビ/2020年6月17日~8月5日放送/全8話
監督:佐藤東弥、丸谷俊平
脚本:中園ミホ、山口雅俊、川邊優子、山岡真介
主演:篠原涼子
伝説のスーパーハケン、大前春子が大手食品商社「S&F」に派遣されてくる。
その能力でトラブルを次々と解決する痛快娯楽ドラマ。
第一期が放送されたのは13年前。
年齢不詳の大前春子というキャラクターだからか、
篠原涼子も時間の流れを感じさせず演じていたね。
ドラマ構成もほとんど以前と変わらず安定していた。
「ギルティ~この恋は罪ですか?~」
日本テレビ/2020年4月2日~8月6日放送/全10話
監督:河原瑶、林雅貴、野田健太
脚本:泉澤陽子、大林利江子、三浦希紗
主演:新川優愛
愛する夫と幸せな暮らしを送っていた女性ファッション誌編集者の荻野爽だったが、
愛憎渦巻く泥沼へと引きずり込まれていく。
丘上あいが「まんが王国」で連載している漫画
「ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~」が原作。
リアリティよりもドラマティックな仕掛け重視で混成されていて、
毎回降り掛かる裏切りや罠の畳み掛けが魅力だった。
新川優愛がかわいかったのと、小池徹平のクズ夫ぷりが際立ってた。
コロナで撮影が中断している間は再放送になったが、
副音声で新川優愛や小池徹平がコメントトークをするという構成になっていて、
悪くない繋ぎになっていたね。
「捨ててよ、安達さん。」
テレビ東京/2020年4月18日~7月4日放送/全12話
監督:大九明子、成瀬朋一、林雅貴
脚本:下田悠子、大九明子
主演:安達祐実
「毎号一つ私物を捨てる」という雑誌企画を受けた安達祐実。
毎回、夢で捨てるものが擬人化して現れる。
安達祐実が本人役、そして久しぶりのガッツリ主演という点が見どころ。
「半沢直樹(第2期)」
TBS/2020年7月19日~9月27日放送/全10話
監督:福澤克雄、田中健太、松木彩
脚本:丑尾健太郎、谷口純一郎、金沢知樹、李正美
主演:堺雅人
2013年に放送された池井戸潤原作の傑作ドラマが7年ぶりに復活。
主人公・半沢直樹が東京中央銀行から
子会社の東京セントラル証券へ出向になった前作の最終回。
大手IT企業の電脳雑伎集団から、
新興IT企業スパイラルの買収に関するアドバイザー業務を委託されるが、
半沢に恨みを持つ東京中央銀行証券営業部部長の伊佐山泰二の策略により
契約を横取りされる。
電脳雑伎集団による敵対的買収からスパイラルを守るために奔走する半沢。
電脳雑伎集団の粉飾を突き止め、東京中央銀行の追加融資を防いだ半沢は、
東京中央銀行に復帰する。
そこで命じられた任務は、破綻寸前の帝国航空の再建だった。
だがそこには悪徳政治家の巨大な陰謀が待ち受けていた。
前作以上にエンターテメントとして特化。
セリフの掛け合いや、逆転劇など、まるで時代劇のようだ。
ともすればコントになってしまいそうだが、
そこをシナリオ展開の緊張感でギリギリ保っている。
そこが第二期・半沢直樹の魅力であり、
全話を駆け抜けたくなる痛快娯楽ドラマに仕上がっていた。
物語の核に歌舞伎俳優が点在しており、
意図的に歌舞伎的空気感をドラマに利用している。
特に伊佐山泰二は人格破綻してるんじゃないかと思えるほど強烈で、
「こんな“べらんめえ調”の銀行員いるかよ、江戸かよココはw」と思えたww
前作に比べて半沢直樹は無敵化しており、
ヒヤヒヤするようなピンチ感は薄い。
半沢直樹はもうやらないかも知れないけど、
堺雅人のキャラクター演技がもっと見たいなぁ~。
「リーガルハイ」第三期やらないかな。
「女子グルメバーガー部」
テレビ東京/2020年7月11日~9月26日放送/全12話
監督:本田隆一、高島夏来、湯浅弘章、近藤啓介、村上大樹、梅津芳臣
脚本:村上大樹、下亜友美、酒井善史、近藤啓介、本田隆一
主演:
瑛茉ジャスミン、大原優乃、北村優衣、佐々木美玲、福田愛依、松田るか、
松本妃代、宮﨑優、宮下かな子、矢島舞美、山口まゆ、横田真悠
12人の女子が毎回主人公となり、グルメバーガーとの出会いを描いたドラマ。
それぞれの女子がドラマのなかで関わり合い、
最後は全員が集まってグルメバーガーを食べるという展開は
感情移入も高まって面白かった。
「妖怪シェアハウス」
テレビ東京/2020年8月1日~9月19日放送/全8話
監督:豊島圭介、山本大輔
脚本:西荻弓絵、ブラジリィー・アン・山田、綿種アヤ
主演:小芝風花
全てが上手く行かず、荒波八幡神社の境内で行き倒れた目黒澪。
彼女を救ったのは境内で暮らす妖怪達だった・・。
ここまでファンタジーだと出オチで終わる可能性高いな~と思ってたけど、
演出が良かったのか最後まで楽しくみれた。
小芝風花ちゃんがピュアな演技でかわいかったね。
魔女の宅急便のキキやった頃はまだ少女だったのにねぇ~。
あと昔話パートでゲキメーションの宇治茶さんが採用されていて
抜群の効果を発揮していた。
「恐怖新聞」
フジテレビ/2020年8月29日~10月10日放送/全7話
監督:中田秀夫、服部大二、井上昌典
脚本:高山直也
主演:白石聖、佐藤大樹
契約をしてしまった人間に届く「恐怖新聞」。
未来の不幸が書かれているその新聞を読むと寿命が吸い取られる。
新聞が届けられた小野田詩弦(白石聖)をドラマは追う。
つのだじろうの人気漫画の実写ドラマ化。
1、4、6話はJホラーを牽引していた中田秀夫が監督を担当しており、
テレビドラマながらオドロオドロしい演出を楽しめた。
恐怖新聞配達人を演じた坂口涼太郎の不気味なキャラが良かったな~。
関わった人間だけでなく、
まわりの人間までおかしくなっていく理不尽さがJホラーらしくて素敵。
あと黒木瞳の娘である詩弦が年老いた姿を黒木瞳が演じるという怪演出に驚いた。
大人になってからあんなに顔変わるかな・・(^^;
「35歳の少女」
日本テレビ/2020年10月10日~12月12日放送/全10話
監督:猪股隆一、明石広人、伊藤彰記
脚本:遊川和彦
主演:柴咲コウ
1995年、自転車事故により10歳で寝たきりとなった時岡望美。
それから25年が経ち、望美は35歳の体で目を覚ます。
2020年の世界では、両親は離婚し、家族はバラバラ。
初恋の広瀬結人は夢やぶれて荒んだ人間になっていた。
最初は子供の心のまま大人の世界に放り込まれる望美の混乱や成長を描いていたが、
後半につれて周囲の人間がそれぞれ不器用な生き方をしていて
苦難する展開になっているのが面白い。
が、望美が周囲の人間に絶望し、
広瀬結人の元から離れたあとの人格変化が急にファンタジー。
あまりに不自然過ぎてドラマのテンションが急激に冷めた。
しかも母親の死をきっかけに元の望美に戻るしw
何かが憑依してたんじゃないかってぐらい。
序盤のノーメイクで10歳の心を演じる柴咲コウは迫真の演技だった。
父親の再婚先の引き篭もり息子役は
『獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウレッド役だった竜星涼。
「先生を消す方法」
テレビ朝日/2020年10月31日~12月19日放送/全8話
監督:小松隆志、小野浩司
脚本:鈴木おさむ
主演:田中圭
エリートばかりの名門高に赴任してきた教師・義澤経男。
彼は意識不明となっている恋人を
階段から突き落とした犯人を追い詰める目的を持っていた。
一方、クラスの問題児達は何かと目障りな義澤経男を殺そうと企む。
そのたびに未遂に終わり、義澤経男の授業によって会心していく・・。
真犯人である副担任の頼田朝日は、生徒達を利用して義澤経男に牙を剥いていく。
と、ここまでの流れは良かったのだが、第2章となる第5話から、
殺された義澤経男が
黒魔術でゾンビとなって復活するというトンデモ展開になる・・(^^;
義澤経男が知略を尽くして生徒達を改心させ、
最後は頼田朝日を懲らしめるドラマだと思ったんだけど、
ゾンビとかアリにしちゃうと急に粗挽きドラマになっちゃうよな~。
最後はホラーっぽい終劇で、一体何を見せられているんだ・・という気分に。
『海賊戦隊ゴーカイジャー』のゴーカイブルーだった山田裕貴が、
サイコ野郎の頼田朝日を体当たりで演じていたのが印象的。