西新宿のオペラシティ内で開催されていた
「イン・ア・ゲームスケープ ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我」
という展示イベントを視察してきたよ。(現在は期間終了している)
ゲームというと双方向の体験なのだけれど、
どちらかというとゲーム画面による実験やアートといった着眼点の展示が多かったね。
例えば「スーパーマリオ64」で何も操作せずに放置するとマリオが居眠りする。
その居眠りシーンをアートとしてとらえて展示していたり・・。
半分ぐらいは「これは何を訴えたくて展示しているのだろう?」という展示だった。
どちらかというと普段ゲームに興味の無い白紙状態の人の方が
そのメッセージを受け取りやすいイベントなのかと思った。
そんな中で気になったのがコチラ。
アニメーション作家のミヒャエル・フライと
ゲーム・デザイナーのマリオ・フォン・リッケンバッハによるユニット
「プレイアブルズ(Playables)」による
白黒のみで構成された三つの世界。
2019年リリース予定の群衆シミュレーター「kids」のデモのようだ。
タッチパネルで操作して無個性人間の群衆を掻き分けるというだけのプログラムだが、
群衆を操作するというのはとても強い印象に残ると思ったぜ。
群衆操作という分野はアイデア一つでまだまだ掘り起こせるなと思った。
さて、この「NTTインターコミュニケーション・センター」には常設展示もある。
こっちもデジタルコンテンツの実験的展示が多数されていた。
「トーン・パターン・スタディ #1」
無響室内に設置された30個の小型スピーカーそれぞれから、
個別の連続した発振音が小さく聞こえてくるという
高周波による点描的な音響体験。
部屋の中に入ると脳内が反響しているような不思議な感覚になり、
SF映画の洗脳部屋のような恐怖心も芽生えた。
こういう部屋で遊ぶ体感ゲームがあっても面白いね。
「ジャグラー」
立体映像のパラパラ漫画のような装置。
激しく点滅する暗い部屋で見るループアニメは幻想的ですらある。
「Haptic TV」
映像に連動してクッションやリモコンが振動する。
Switchジョイコンの親玉みたいな感じ。
こういう全身に触感を与えるインターフェイスが
家庭に普及するとまた面白い未来が描けそう。
得る物はそれほど多くない展示だったけど、
こういうエンターテイメント以外の視点での実験を見るのもたまには良いね。