映画の字幕問題

映画の字幕の翻訳って難しいと思う。
よく批判されるのが
「英語で話している事と字幕の内容が全然違うぞ!」というもの。
特に大御所の戸田奈津子が槍玉に上げられる。
例えばゴーストバスターズでの有名なテーマ曲。
 
If there's something strange in your neighborhood
Who you gonna call? GHOSTBUSTERS
(近所で奇妙なものを見かけたら、誰を呼ぶ?ゴーストバスターズ)

 
これを戸田奈津子は、

ややや ケッタイな どうしよう? ゴーストバスターズを!

と訳している。いわゆる意訳だ。
これの是非を問いたいわけではないが、
まず映画の字幕は
「映像が過ぎてしまう前に読み切れる」長さでなければならない。
また、直訳すれば良いというわけでもない。
こんな話がある。
日本の有名なヤクザ映画。
銃撃戦のシーンでヤクザの一人が「なんぼのもんじゃい!」と叫ぶ。
それを海外版のDVDで見ると字幕には
「How much?」と書かれていた(^^;
絶対に違う。
このように、映画の字幕は前後関係を考えて
適切なセリフを適切な文字数で入れないと成り立たない。
つまり字幕を向上させるためには
製作元が自ら海外向けの脚本を起こすぐらいの事をするべきなのだ。
だが実情はそうはなっておらず、輸出先の翻訳家のセンスに委任されている。
おそらく最も現実的なのは、現状の字幕で気に入らない人は
英語をヒアリング出来るようになる事が最も早い解決方法であろう。
(身も蓋もない)