バカ映画大研究(67)「恐竜・怪鳥の伝説」


恐竜・怪鳥の伝説
ジャンル:パニック
上映時間:92分
1977年東映
監督:倉田準二
出演:渡瀬恒彦(芦沢節役)
1977年4月29日公開

富士の樹海で自殺未遂をした女性が、巨大な卵を目撃する。
そのニュースを聞いた芦沢節は、考古学者だった父親の無念を晴らすため、現地へ向かった。
彼の父親はかつて富士樹海での恐竜生存説を唱えたが、実証できずに亡くなっていた。
そして現地には芦沢節の恋人でカメラマンの小佐野亜希子と助手の園田淳子がスクープを撮るために駆けつけていた。
現地では首の食いちぎられた馬の死体も見つかり、捜査チームも編成されるが、何も見つからず「恐竜なんていない」と打ち切られる。
安心した村民達は湖畔でライブイベント。
そんな裏では出現したプレシオサウルス(首長竜)に食いちぎられる若者。
さらに亜希子の助手・淳子も胴体が無くなった状態で見つかる。
村長は湖に爆薬を投下する事にする。
そのとき空からランフォリンクス(翼竜)が飛来。
村民達に襲いかかる。
潜水中に爆破の衝撃を受けていた芦沢節と亜希子は、洞窟の中へと逃げ延びていた。
プレシオサウルスとランフォリンクスはお互いの存在を見つけて激突する。
すると富士山が大噴火。
溢れ出るマグマに包まれる富士樹海。
恐竜達も炎の中へ飲み込まれていく。

この映画は「海外でウケる作品を作る方針」を打ち出した当時の東映社長・岡田茂さんが、
「『ジョーズ』の焼き直し映画を作れ。タイトルは『恐竜・怪鳥の伝説』や」という
鶴の一声で作らせたものである。
そのため、おかしな内容であっても誰も社長が言った内容には意を唱えられなかったという・・。
残酷に食い千切られた女性、呑気にライブやってる人達など、ジョーズっぽい雰囲気も随所で見られる。

ジョーズ」は怪物的な巨大サメにロイ・シャイダー演じるマーティン・ブロディが挑む、現代版「白鯨」のような海洋サスペンスの傑作であるが、本作の主人公である芦沢節(渡瀬恒彦)は(雰囲気だけは主役級だけど)、
最後まで特に何もしないのである。(^^;
恐竜探索に失敗し、最後は噴火の中を逃げ回るだけ。
では怪獣映画として恐竜達のアクションシーンを楽しめばいいのかというと、恐竜がちゃんと出るのは映画の後半も後半だし、やはり不慣れな東映では、東宝などの怪獣映画と比べて見劣り激しかった。
翼竜の痛そうな鋭い牙の造形は良かったけど。

さて、そんな本作はどんなエンディングを迎えるのか。
マグマで包まれる樹海を逃げ回る芦沢節と亜希子。
地割れに落ちる亜希子。木に捕まって助けを求める亜希子。
「亜希子ーーーっ!!」と必死に助けようとする芦沢節。


九死に一生の手に汗握るこのシーンなのだが、
このバックで宮永英一さんの歌う「遠い血の伝説」という
ムーディな曲が流れ続ける(^_^;;;
まるで生き別れの親子が再会したかのような曲だ(爆)
そしてこのシーン。なかなか助けられず、長い。
その間、ずっと流れているムーディな曲w
「亜希子ーーーっ!!」とその手を掴んだ瞬間、
画面はマグマに切り替わり「終」というテロップが表示されるのだった・・。

 

なんそれw


同時上映は「ドカベン(実写版)」と「池沢さとしと世界のスーパーカー」。

 

 

警戒レベル:
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