パルスター
(ＳＮＫ)
1995.9.29発売／32000円／横シューティング
史上空前のＳＴＧを体験せよ！
第39回で紹介した「ビューポイント」を開発したエイコム。
そのエイコムが親会社のサミー工業に吸収され消滅し、
元エイコム社員が作った会社、
新生「エイコム」が開発したのが本作「パルスター」である。
本作は全８ステージからなる横スクロールシューティングゲーム。
ゲームがスタートするとプリレンダリングで描かれた美しいグラフィックが広がる。
(プリレンダリングは「ビューポイント」で培われた技術)
圧巻のグラフィックを前に誰もがこう口にした。
「Ｒ－ＴＹＰＥにそっくりだ・・」
グラフィックの方向性だけではない。
ステージの形状、ギミック、敵キャラの特性など、
全体的にＲ－ＴＹＰＥ風だった。
本作は「Ｒ－ＴＹＰＥ」の関連作品ではない。
また、偶然の一致などと言うものではない。
独立したばかりのエイコム社。
自社の技術力をアピールするため、
「Ｒ－ＴＹＰＥ」にあえて似せたゲームを作ったらしいのである。
相手が相手なら訴訟されかねない案件。
失敗できない会社のスタートダッシュで何たる胆力だ！
ゲームプレイ中はめちゃめちゃ硬派なシューティングだが、
当時のシューティングの流行りなのか、
搭乗するパイロットは美少女キャラクターが設定されている。
オープニングで一瞬だけビジュアルが描かれている。
主人公・山崎薫は行方不明の姉を探すためにパイロットとなり、
出撃しているというのがプロローグ。
通常ショットは撃ち方によって２種類を使い分ける事ができる。
画面下にチャージゲージというバーがあり、
Ａボタンを押しっぱなしにすると中央から右に伸びていく。
Ａボタンを連打するとゲージが中央から左に伸びていく。
右の方はボタンを離したときに貫通ショットが放たれる。
左の方はショットと同時にサブショットが発射されるという仕組み。
「Ｒ－ＴＹＰＥ」のフォースにそっくりなボイジャーというものが装備される。
「Ｒ－ＴＹＰＥ」と違い、このボイジャーを着脱する事が出来ない。
前方のみの装着でガード壁の役割のみ。
（２つボタン同時押しでボイジャーを犠牲にしたボムがある）
着脱の変わりといっちゃなんだが、Ｂボタンでオプション砲台の向きを固定出来る。
また、レーザーなどの特殊な攻撃がタメショットでしか出ない。
通常ショットに大きなパワーアップは無く、
タメショットを多用する事が多いゲームとなっている。
連射し続ければサブショットは出るけど、
連射機能のないネオジオでは身体的な限界が・・。
以上のような仕組みから、
プレイ感は見た目ほど「Ｒ－ＴＹＰＥ」ではない。
本作の魅力はやはり本家Ｒ－ＴＹＰＥでも到達していなかった
プリレンダリングによる圧倒的なビジュアル表現であり、
美術を堪能するだけでも価値のあるゲームである。
なのだが、激烈な難易度がそれすらも拒む。
ステージ２以降はもうほとんど瞬殺。
本作はミスするとかなり前まで戻って復活するスタイルで、
コンティニューしても攻略できなければ一生先へ進めない。
開発陣も認識しているのか、
このゲームはスタート時にステージ１～４まで選択出来るようになっている。
だが、それらを利用しても初期装備で先のステージから始めるのは自殺行為で、
結局はステージ１から死なずに最終ステージまで進めるのが
一番可能性が高いという鬼畜なゲームになっている。
この難易度さえ見直されていれば、
のちの世までアピールできる作品になっていたかも知れないと思うと惜しい。
エンディングに到達しても、行方不明の姉がどうなったのかは描かれず。
PULSTAR STAFF
NENKO
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T.Nagakubo
NAOMI
DAIKITI
K.Katoku
K.Urahama
K.Okabe
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M.Fujita
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SHION
F.Ryuze
SPECIAL THANKS
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