「ウイングマン」シナリオログ

ここは仲額中学校の1年A組である。
ただいま授業中。なのに先生の甲高い声がする。
「広野、広野健太は、どこへ行った!?」
先生の声に、生徒達が嬉しそうに答えた。
「健太なら、さっき変身しに廊下へでていきましたよ。」
先生は頭を抱え、途方に暮れる。
「なんで、止めなかったんだ。」
「だって、正義の味方には逆らえませんよ。」
と、健太の友人・福本が答えた途端、教室のドアが開き、「ウイングマン参上!!」
生徒達は紙テープを投げ、ウイングマンを大歓迎。
先生はやめてくれるように頼むが、ウイングマンはヒーロー然として答える。
「悪を見逃すわけにはいきません。」
「いったい、誰が何を……!?」と、先生が言い終わる前に、
ウイングマンは居眠りしている生徒を指差していた。
「授業中に居眠りをするなんて許せません。2度と居眠りをしないようにおしおきだ!!」
すると、ガリ勉少女が立ち上がり、鋭い視線でウイングマンを睨みつける。
「広野君!これ以上授業を妨害しないでくださらない。」
すると、今度はさぼり派の生徒が、ガリ勉少女に反論し出した。
「ひっこめ、ガリ勉!!広野は正しい。居眠りはいけないことだ!!」
と、こんな調子で、教室はいつも大混乱になるのだった。
そんな健太の夢をかなえる事件が起きたのは、その日の下校時であった。
突然、頭上で異様な機械音が聞こえてきたのだ。
健太は何事かと上を見上げると、一冊のノートが落ちてきて、
すぐその後に、ナント、女の子が落ちて来たのだ。
健太はどうしていいかわからなかったが、
女の子は機を失っているので、とりあえず家に連れて帰った。
ベッドに女の子を寝かし、健太はそのカッコイイノートにウイングマンを描いてみた。
描き味の抜群さに健太は熱中し、調子にのって、「チェイング!!」と叫ぶと、
突然、激しい痛みが身体中を襲った。
健太は声を出すこともできず、グッと身体を硬直させ必死にその痛みに耐えた。
すると、健太の身体は徐々にウイングマンに変身していくのであった。
女の子の名前はアオイ。
ノートはドリムノートと言い、書いたことが現実になる夢のノートであった。
ポドリムスの悪王リメルはこれを利用し、
異次元の完全支配を企んでいるのである。
アオイはそれを阻止するために3次元に来たのであった。
次の日、闇の奥からリメルの資格キータクラーの不気味な足音が……。
果してドリムノートの行方は?
キータクラーの巧妙な罠にはまった美紅の運命は?
--- さあ、ウイングマンに変身<チェイング>だ。 ---

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アオイはキータクラーとの闘いで、
ディメンションパワーを使い果してウイングマンの所へ逃げてきた。
気がつくと、アオイの持っていたドリムノートが破られている。
手もとに残ってるのは、たったの3ページ。
残りはキータクラーとの闘いの時になくなったにちがいない。
ドリムノートがキータクラーの手に渡ったら、
ポドリムスだけでなくこの3次元の世界もリメルに支配されてしまう。
早く、ドリムノートを探し出さなければ……!!
あなたはウイングマンこと広野健太になって、
アオイ、美紅ちゃんといっしょにドリムノートを探し出して下さい。
学校の中のいろいろな所へ行って、
そこで出会う人達といろいろな会話をかわして下さい。
もし、かわいい女の子がいたら電話を聞いてもいいし、
恐い先生がいたら、おだててみるのもいいかもしれません。
かならずどこかにドリムノートを見つける手掛かりがあるはずです。
彼らの運命はすべて君の活躍にかかっています。

 

ヒーローコミック・アドベンチャー
ウイングマン

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発売元:エニックス
発売日:1984年11月
定価:5800円
使用機器:[5インチディスク版]PC8801、PC8801mkII(1枚組)
ジャンル:ヒーローコミック・アドベンチャー
使用言語:機械語+BASIC
パッケージ:紙製、マニュアルとアンケートハガキ同梱

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ウイングマンと敵キータクラーとドリムノートをめぐる熾烈な闘い。
紛失したドリムノートのゆくえは?
敵の巧妙な策略に舞台は異次元都市ポドリムスへ。
原作の登場人物の特徴を忠実に描いたリアルなメッセージと美しいグラフィック。
さあ!ウイングマンに変身<チェイング>。これぞ!本格的ヒーローアドベンチャー

作者:TAM・TAM
1984年4月。高校時代のマイコンフリークで結成したグループです。
ひらがなを使い、読み易くしたので、
登場人物の特徴を生かした楽しい会話を存分に堪能できると思います。
リアルな戦闘、スピーディなゲーム展開。TAM・TAMの自信作です。

※本作はPC-8801FM-7PC-9801PC-6001
X1、MSXの6機種で発売されているが、
どうやらオリジナルは88版の模様。
ちなみに俺様が最初にウイングマンをプレイしたのはPC-6001版である。

 

以下はゲーム中に表示されるシナリオを再現したものです。
一部の表現を修正した部分(読みにくいカナを漢字にしたり)以外は
基本的にゲーム上のものをそのまま掲載しています。
ログという構成上、完全なるネタバレですので、
未プレイの方はまずはゲーム本編を体験してからお読み下さい。
なお、本シナリオログはPC-8801版を元に作成しています。

 

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アオイさんは書かれた事が全て現実の事となる
ドリムノートを悪者のリメルから守るために
3次元に逃げてきたポドリムスの女の子。
そしてあなたはそのアオイさんを助けてドリムノートを守る
正義のヒーロー・ウイングマンこと広野健太。

ある日、リメルの手下キータクラーの魔の手が
ドリームノートを持つアオイさんに向けられた・・・
ウイングマンの活躍でドリームノートはキータクラーの手には渡らなかったものの
戦いの最中にアオイさんはドリムノートをどこかに落としてしまったのだ。

もし、ドリムノートがキータクラーの手に渡ったら・・・

あなたはガールフレンドのミクちゃんとアオイさんとともに
ドリムノートを探しださなくてはならない。

 

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[アオイ]:あら 教室に北倉先生がいるわよ
[キタクラ]:やぁ、君達 みんな揃ってなにをしているんだい

ケンぼうどうするの?f:id:g16:20120124193042j:plain

机の中にピンクのノートがあった。
健太はそれをとった。
[アオイ]:ねぇケンぼう これ誰のだろう?
そして健太は黒板横のほうきをとった。
[ミク]:はいっヒロノくん、だけどほうきなんか何に使うの?
[アオイ]:きっと掃除でもするつもりでしょ。
北倉先生に「なにしてるんですか?」と聞く。
[キタクラ]:ちょっと探しものだよ。
北倉先生に「素敵ですね」と言ってみる。
[キタクラ]:そっ そうかい?よし、君にこの指輪をプレゼントしよう。
健太は北倉先生にもらった指輪をはめてみた。
[アオイ]:ケンぼうに指輪ねぇ、まるでブタに真珠ね。
[ミク]:アオイさん、人の悪口を言うのって良くないと思うの。
北倉先生に「かっこいい」と言ってみる。
[キタクラ]:フフフ...そうだろ、そうだろ。
健太はおもむろに北倉先生のベルトを取ろうとした。
[キタクラ]:おい 広野やめろ、お前は変態か。
健太はおもむろに北倉先生のネクタイを取ろうとした。
[キタクラ]:おい こら、何をしてるんだ、やめないか。
健太は壁のプリントを見てみた。
[アオイ]:これはこのあいだのテストの結果じゃない、あはっ。ケンぼうビリッケツじゃない。
健太はゴミバコを見てみた。
[アオイ]:ふーん、特に変わったところは無いわね、ねぇケンぼう、それよりも早くドリムノートを探さなきゃ。
健太は黒板にミクとの相合傘を書いた。
[ミク]:キャ!?恥ずかしい。
[アオイ]:ふん ケンぼうなんて大っ嫌いよ!もう私の気持ちも知らないで。
健太は黒板を消そうとした。
[アオイ]:黒板消しなんか無いわよ!ふんっ。
健太は北倉先生を叩いてみた。
[キタクラ]:おいおい。きみ 悪ふざけが過ぎるぞ。
健太は北倉先生に「殺すぞ」と言ってみた。
[アオイ]:ケンぼう!先生にむかって何てこと言うのよ!!
健太は机を叩いてみた。
[アオイ]:なにやってるのよー。先生に見つかったら怒られるわよ。
健太は北倉先生に「キータクラーですね」と聞いてみた。
[キタクラ]:キータクラーだって?なんだいそれは?
健太は乳首を吸おうと試みた。
[アオイ]:ケンぼう、そんなに吸いたいのなら、指でも吸ってたら!
健太は北倉先生に年齢を聞いてみた。
[キタクラ]:内緒だよ
健太は北倉先生に名前を聞いてみた。
[キタクラ]:おいおい、忘れないでくれよ。わたしはキタクラだよ。
健太は北倉先生のネクタイをしめようとした。
[アオイ]:しめる?ちょっとケンぼう ふんどしでもしめたいの!?

健太達は水飲み場へと移動する事にした。

 

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[アオイ]:けんぼう、福本くんったら こんなところで何をしているのかしら
[フクモト]:よう、みんな揃ってなにしてんだい
健太はタバコをとろうとした。
[フクモト]:なんだよー、タバコが欲しいのだったら俺に言えば良かったのに、ほら こいつをお前にやるよ。
タバコを吸った。
[アオイ]:やめなさいよ。先生に見つかったら怒られるわよ。
[ミク]:わたし 広野くんて不良だと思う。
健太は逆ギレして福本を叩いた。
[フクモト]:いってぇーなぁ、いきなりなにするんだよー!
壁のポスターを見てみた。
[アオイ]:へーんなポスター、こんなセンスのないポスターを描いた人の顔がみたいわねぇー。
[ミク]:それ 新体操部のなかざわキヨミさんが描いたのよ。
健太はポスターを取ろうとした。
[アオイ]:ケンぼう だめだからね、学校のものを無闇に破ったりするとあとで先生にしかられるからね!
健太はバケツをとった。
[アオイ]:ずいぶん古臭いバケツね。
健太は消化器をとった。
[アオイ]:ケンぼう、よくそんなに重い物を持っていく気になるわね。
福本に「なにしてるんだよ」と聞く。
[フクモト]:なにって、これから家に帰るところさ。
そのとき、健太達の前にキータクラーが現れた!
[アオイ]:けんぼう きっ、きーたくらーよ。
[キータクラー]:ウイングマンよ、チェイングして私と戦え
健太はチェイングした!

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[キータクラー]:未熟者め その程度の力では私は倒せないぞ!
健太は敗北したが、キータクラーは去っていった。
健太は改めて福本に名前を聞いた。
[フクモト]:おれはフクモトだよ。
さらに年齢も聞いてみた。
[フクモト]:お前と同い年だよ。
健太はおもむろに蛇口を捻った。
[アオイ]:ねぇケンぼう、水でも飲むの?
そして水を飲んだ。
[ミク]:あんまり飲むとお腹を壊すわよ。
さらに消火器を使ってみる。
[アオイ]:バカバカ!こんなところで消火器なんか使うから みんな真っ白になっちゃったじゃない!
[ミク]:わたし、そういう事するのって 良くないと思うの・・
さらにガラスを叩いてみる。
[アオイ]:ケンぼう やめなさい、もしガラスが割れたら危ないじゃないの。
[ミク]:わたし、そういう事をするのって 良くないと思うの。


健太達は体育館へと移動する事にした。

 

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[キヨミ]:あらっ、広野くんじゃない こんなところへ何かよう?
キヨミに名前を聞く。
[キヨミ]:なかざわキヨミよ!もう、同じクラスの女の子の名前ぐらい覚えておいてよ。
キヨミに「なにしてるの?」と聞く。
[キヨミ]:部活が始まるのを待ってるの。
キヨミの年齢を聞いてみた。
[キヨミ]:女の子に年をきくなんて失礼よ。
キヨミに「キレイだね」と言ってみる。
[キヨミ]:そう、広野くんってお世辞が上手いのね。
[キヨミ]:でも、お礼にこのライターをあげるわ。
健太はライターを使おうとした。
[アオイ]:ちょっとケンぼう。ライターを使うって まさかタバコを吸うつもりなんんじゃないでしょうね。
キヨミの胸を指さした。
[アオイ]:もぅ ケンぼうったら どこを 指さしてるのよー。エッチねー。。
おもむろにキヨミを叩いてみる。
[キヨミ]:もう ヒロノくんったら、いきなりなにすんのよー!
[ミク]:大丈夫?キヨミちゃん。
誤魔化すようにバスケットボールを見てみる。
[アオイ]:あらっ、あのゴールは新しいやつじゃない。この学校も少ない予算の中からよくお金を出したわね。


健太達は保健室へと移動する事にした。

 

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[アオイ]:あぁーあ、疲れた あら、このベッド座り心地いいわね
健太は棚の上の薬を取った。
[アオイ]:ねぇー けんぼう、薬なんか取って何に使うの?
健太は枕を動かしてみた。
[アオイ]:あら?こんなところにブレスレットがあるわ。
健太はブレスレットを取った。
[アオイ]:これはキータクラーが持っていたものよ。たぶん戦っている最中に無くしたんだわ・・・・
ブレスレットをよく見る。
[アオイ]:かっこいいわねー、ふつうヒーローはブレスレットをはめているものよ。
健太は薬をかけてみた。
[ミク]:うわーぁ、この薬 金色に輝いているわ・・・
[アオイ]:こっ、これは、私が小さい頃 お父さんの研究室で見たものだわ!
健太がブレスレットをはめると、健太の頭に言葉が流れてきました・・・
[リメル]:キータクラーよ、このブレスレットはポドリムスで変身能力などの力を発揮するものだ。必ずドリムノートを取り戻せ!!
健太はアオイのスカートをじっと見つめた。
[アオイ]:もう ケンぼうったらー、あんまり女の子のスカートなんか見てると変態と間違われるわよ。
健太はアオイの服を脱がそうとした。
[アオイ]:ちょっとケンぼうったら ミクちゃんのいる前で・・・・ いいかげんにしなさいよ!
健太はアオイにエッチな事をした。
[アオイ]:いやだー ケンぼう、やめてよ、やめてったらー!
健太はカーテンを開けようとした。
[アオイ]:パータレ、隣のベットで寝てる子がいるのよ、少しは人のことも考えたらぁ?
健太はカーテンを取ろうとした。
[ミク]:ダメェー!もしカーテンが無くなってたら保健委員のわたしが怒られちゃう・・・
健太は枕を投げようとした。
[アオイ]:やっだぁ、投げるのぉ。やめときなさいよ。
健太は窓を開けようとした。
[ミク]:今日は風が強いから窓は開けない方がいいと思うの・・・


健太達は屋上へと移動する事にした。

 

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[モモコ]:あ、リーダー、わたしピンクのノートを無くしちゃったんですけど、探してもらえませんか
健太は桃子にピンクのノートを渡した。
[モモコ]:キャイン、無くなってたノートだわ。ありがとうリーダー。お礼にこの海の水が入ってる小瓶を貰って下さい。
[アオイ]:なぁーんだ、これが海の水なの。水道の水とたいして変わらないんだ。
[ミク]:あっ、そうかぁ、アオイさんはまだ海を見たことが無かったのね・・・
健太はモモコをジッと見た。
[モモコ]:ウフッ、わたしってかわいい。
健太はさらにモモコの胸をジッと見た。
[アオイ]:もう ケンぼうったら・・・・・
[ミク]:ひっ ヒロノくん・・・・・・
健太はたまらずモモコの胸を指でさした。
[アオイ]:チョット ケンぼう。ヨダレを垂らしながら そんらところをささないでよー。
健太はモモコに「かわいいよ」と囁いた。
[モモコ]:キャイン。リーダーがそんなこと言ってくれるなんて嬉しいわ。
健太はモモコをおもむろに叩いてみる。
[モモコ]:イャーン リーダー、なにするんですか!!
健太はモモコに名前を聞いた。
[モモコ]:もりもとモモコよ、リーダーったら忘れちゃったのですか?
さらに年齢を聞いた。
[モモコ]:えー、リーダーって女の子に年を聞くんですかー?
健太はモモコの服を脱がした。
[アオイ]:バカッ!モモコちゃんになんてことするのよー。ケンぼうにはミクちゃんがいるでしょ!
健太はモモコにエッチなことをした。
[モモコ]:そんなぁー、リーダー やめてください。
健太はアオイに小瓶の水を飲ませた。
[アオイ]:うわぁー しおっからいのねー。飲むんじゃなかったわ。
健太は空を見た。
[アオイ]:いい天気ねぇ、雲ひとつないけど ちょっと風が強いわね。
健太は壁に注目した。
[アオイ]:ねぇねぇ、なにか落書きがあるわよ。
[アオイ]:どこへでもいける乗り物“ウイアナ”・・・変なの?
健太は金網を見た。
[ミク]:金網ごしに向こうを見ると頭がクラクラするわ。
金網を登った。
[ミク]:ひっ ヒロノくん、自殺なんかしないで!
健太はガラスを見た。
[アオイ]:ケンぼう 知ってたぁー?あのガラスは強化ガラスなのよ。
そのガラスを叩いてみた。
[アオイ]:だぁーめ だめ、そんなことしたって割れないわよ!
健太は入り口を見てみた。
[アオイ]:ねぇ ケンぼう、誰もいないわよー。


健太達は職員室へと移動する事にした。

 

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[マツオカ]:あら、広野くんじゃない また悪い事でもしたの?
健太はとりあえず年齢を聞いてみた。
[マツオカ]:へへへっ ないしょ ないしょ。
健太はマツオカをジッと見た。
[マツオカ]:どうしたのヒロノくん、先生の顔をジッとみて・・・
健太はおもむろに机の上のペンを取った。
[マツオカ]:あらあら、君は遠慮ってものが全然無いのね。
松岡に「キレイですね」と言ってみる。
[マツオカ]:まったく広野くんは調子がいいんだからぁー
[マツオカ]:でもお世辞でも嬉しいからこの鏡をあげるわ。
健太は本を見てみた。
[アオイ]:随分たくさん本があるわね。あれぇ?あの赤い本はウイングマンの漫画じゃない?
健太は赤い本を取った。
[マツオカ]:ヒロノくん、それは桂くんの本だから 桂くんに返してあげておいてね。
健太はウイングマンの漫画を読んだ。
[アオイ]:桂くんてこんな漫画を読むのねぇ でもどこが面白いのかしら?
健太は紫の本を見た。
[アオイ]:うーんとねぇ、これは保険の教科書よ。
健太は黄色い本を見た。
[アオイ]:ちょっと待ってね、あっそれは理科の教科書よ。
健太はイスを見た。
[アオイ]:なんの変哲も無いただのイスよ。
健太は天井を見た。
[アオイ]:ちょっとケンぼう、いきなり上を向いてどうしたの?
健太は油断しているマツオカを叩いてみた。
[マツオカ]:くぉーらぁー ヒロノくん、あなたって子は まったくー がみがみ・・・・・・。


健太達は教室へと移動する事にした。

 

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[アオイ]:あら 北倉先生がまだいるわよ
[キタクラ]:君達 さっきから何してるんだい
北倉に「ゴミバコはどこですか?」と聞いてみる。
[キタクラ]:あぁ、あれならさっき福本くんが捨てにいったよ。


健太達は福本に会うために水飲み場へと移動する事にした。

 

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[アオイ]:けんぼう、福本くんったら こんなところで何をしているのかしら
[フクモト]:よう、みんな揃ってなにしてんだい
健太は福本に「ゴミ箱はどこだ?」と聞いた。
[フクモト]:あぁ、それならいま焼却炉に捨ててきたよ。へへへ、面倒臭いからゴミ箱も一緒に捨てちゃった。
「焼却炉はどこにあるんだ?」と聞く。
[フクモト]:おまえそんな事も知らないのか?裏庭に決まってるだろ!


健太達は裏庭へと移動する事にした。

 

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[アオイ]:へぇー、裏庭なんかあったのか 知らなかった・・
健太は庭から草を取った。
[アオイ]:ねぇ ケンぼう、取ったけどこれなんていうの?
[ミク]:アオイさん、それは たまねぎって言うのよ。
タマネギを食べてみる。
[アオイ]:まったくタマネギをまるごとかじる人なんてわたし聞いてことないわよ!
[ミク]:ヒロノくんて、生のタマネギがスキなのね・・・
健太はジョウロを取ろうとした。
[アオイ]:ケンぼう、このジョウロ壊れているからそのままにしておいた方がいいんじゃない?
健太は壁を見た。
[アオイ]:あのさぁ ケンぼう、そんなところで ぽけっとつったってないでよー。
健太は木を見た。
[アオイ]:あっ、あの木にセミが止まっているわ。なかないかしら?
セミを取ろうとした。
[アオイ]:ははは、ケンぼうったらセミにオシッコ引っ掛けられてるの、みっともなぁーい。
健太は塀を見た。
[アオイ]:ねぇ ケンぼう、この塀 学校の塀にしたらやけに頑丈じゃない?
その塀に登ろうとした。
[アオイ]:ちょっと ちょっと!そんな事したら鉄条網でケガをしちゃうわよ。
健太は焼却炉に注目した。
[アオイ]:ネェ ケンぼう、もしかしたらなにかあるかも知れないわ、言ってみよ。
焼却炉へと近づく。

 

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[アオイ]:まさか こんなところに ドリムノートはなにわね
健太はゴミクズを見てみた。
[アオイ]:うーん 紙くずみたいよ、誰かしらね ちゃんと捨てないのは。
健太は空き缶を見てみた。
[アオイ]:コーラのカンよ。
空き缶を拾おうとした。
[アオイ]:ケンぼうったらー、汚いからやめときなさいよ。
焼却炉の扉を開ける。

 

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[ミク]:はいっ、開けたわよ。
[アオイ]:あーっ、もしゴミと一緒にドリムノートが捨てられてたら・・・・・。
焼却炉に消火器をかける。

 

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[ミク]:やったやった、火が消えたわ!広野くんって凄いのね。
[アオイ]:あー ドリムノートが灰になってる。ケンぼう、どうしよう。


健太はおもむろに玉ねぎを剥きだした。
[アオイ]:ちょっと、ケンぼう なにしてるのー。わたし涙が出てきて止まらないのよー!
[ミク]:広野くん、目が痛いわ、やめてくれない・・
そこでこぼれた涙を広野はドリムノートにかけるのだった。
[ミク]:わぁー ノートが光りだしたわ。
さらに海水をかける。
[アオイ]:あっ、ドリムノートがもとに戻っていくわ。やった!ケンぼう、やった!ミクちゃん、ノートがもとに戻ったわ。
ついにドリムノートを取り戻した!
[アオイ]:おめでとう ケンぼう・・・・・・。あら、ミクちゃんがいないわよ。どこにいったのかしら?ケンぼう、もしかしてキータクラーに捕まったのかも・・はやくミクちゃんを探しましょ。


健太達は教室へと移動する事にした。

 

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[キータクラー]:フッフッフッ・・・・・・ 広野健太 いや ウイングマン!おとなしくそのドリムノートをこっちへ渡せ さもなくば二度と小川美紅には会えないと思え・・・
「渡さない!」とこたえる。

 

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[アオイ]:あっ、キータクラー!そうか、北倉先生はキータクラーだったのね・・・・・名前が似てるから気になっていたんだけど・・・

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[アオイ]:はっ、ケンぼう みて!キータクラーの目が赤くなっているわ、あれは今あいつの体力が低下しているってことよ!今ならあいつを倒せるかもしれないわ!!
[キータクラー]:うっ、いまウイングマンと戦うのはまずい、ここはひとまず逃げるとしよう。
[キータクラー]:ウイングマンよ、小川美紅はあずかったぞ・・・・・

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[アオイ]:あぁ、きっとキータクラーはポドリムスに逃げたんだわ。ケンぼう、ポドリムスへ行こう そしてミクちゃんを助けるのよ!!
[アオイ]:でも ポドリムスに行くには乗り物がないと・・・ そうだ、ドリムノートに何か乗り物を描けばいいのよ
健太はウイナアの絵を描いた。

[アオイ]:そうか、それでポドリムスへ行くのかぁ!さぁ ミクちゃんを助けにポドリムスへ行こう!!

 

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[アオイ]:けんぼう あれがポドリムスよ。あっ、ポドリムスの兵士だわ。
健太は逃げ出した。
[アオイ]:そうよケンぼう!逃げるが勝ちよ!

 

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[アオイ]:あれは囚人達よ。この奥の牢屋にお父さんがいるかも知れないわ。
健太はブレスレットをこすってみた。
[アオイ]:あっ!その格好はポドリムス人そのものよ。あっ!そうかぁ、このブレスレットには私のスティックと同じ変身能力があるのだわ・・・さぁ、中へ入りましょう!

 

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健太は中にいたポドリムス人ラークに指輪を見せた。
[ラーク]:そっ それは キータクラーの盗聴器じゃないか!そんなものを持っていたんじゃ君達の行動はみんなやつに筒抜けだぞ。


健太達がゴールドテールへと移動すると、キータクラーが待ち構えていた!

 

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[キータクラー]:ウイングマン、とうとうここまで来たか。今日こそ息の根を止めてやる。さぁチェイングしろ!!

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広野は最後の戦いを挑んだ!!
しかしあっさりと負けてしまった。

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[キータクラー]:ふふふ・・・もう終わりだな。
ウイングマンは鏡を目の前に差し出した!
すると鏡がキータクラーのビームを弾き返した!

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[キータクラー]:こっ、こんなばかな・・・ぎゃーーー
[アオイ]:やったー けんぼうが きーたくらーを倒したわ。

 

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[アオイ]:けんぼう やったね。みくちゃんがいたわよ。

 

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やったね!!あなたは無事みくちゃんを助ける事が出来ました。

 

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オツカレサマ!!

ok

 

 

このゲームでは、シナリオの展開にそったメッセージの他に、
「シナリオで用意されていない」コマンドを
プレイヤーが入力したときに表示される反応も豊富だった。
それがよりプレイヤーの感情移入を助けていたと思われる。
以下はそれを抜粋したものだ。

[アオイ]:ねぇケンぼう もっと優しくわかるように言ってくれる?
[アオイ]:あーん、わたしケンぼうが なにを言っているのかわからない。
[アオイ]:えー、そんなー ・・・ わたし困っちゃうー。
[アオイ]:ねぇ、わたし[◯◯◯]なんてわからないわよ。
[アオイ]:最近ケンぼうは冷たいわね。だってー 私のわからないことばかり言うんだもん!
[アオイ]:あーん、[◯◯◯]だなんて わたし 。もう、ケンぼうについていけないわ!
[アオイ]:残念でした。それは使えないわよ。
[アオイ]:ケンぼう、[◯◯◯]なんて わけのわかんないことしないでよ!
[アオイ]:ぐすん[◯◯◯]なんて わたし やりたくないわよ
[アオイ]:あーん ケンぼうが[◯◯◯]なんてわけのわからないこと言ったよー
[アオイ]:だめ![◯◯◯]だけはやめて!そうじゃないとわたし・・・
[アオイ]:[◯◯◯]なんかしても なんにもならないわよ
[アオイ]:ねぇ ケンぼう、取れないわよ。
[アオイ]:あーん いけないよー。
[アオイ]:ケンぼう、見せられるものと見せられないものがあるのよ。
[アオイ]:えっ!なにを使うって?わたし耳が悪くなったのかしら?
[アオイ]:もぅ 渡すなんてしちゃいゃっ。

 

編集後記

シンプルなコマンド入力型アドベンチャーゲームだが、
人気漫画を題材とした事で、
謎解きよりも雰囲気を楽しんでもらおうとした工夫が光るゲームだった。

名詞を入力するかわりに画面を指定できるシステムを採用した他、
ファンクションキーにゲームで使用する全ての動詞が登録されており、
これまでのコマンド入力型アドベンチャーにあった
「動詞や名詞に何があるのか考える」作業を排除した。

(それにより不条理なハマりが軽減されていたように思う)

また、ゲーム中にアクションゲームが挿入されていたのも特徴的。
基本的にはプレイヤーが入力しなければ動きのないアドベンチャーゲーム
そういった静かなプレイの中で突然始まるアクションゲームは
良いアクセントになっていた。

ただし、こちらも実験的色合いが強い。
後半に行くごとに攻撃技が増えていくのだが、
直接攻撃しかない序盤はほとんどキータクラーに触れる事すら出来ない。
そして何よりこのバトル、勝っても勝たなくてもゲーム展開に関係無い(爆)。
ストーリー展開と関係無く“ちぇいんぐ”すれば
いつでもキータクラーが登場してバトルになるし、

意外とオマケ程度のテンションで入れたモードなのかも知れない。

待機カーソルが小さなウイングマンだったり、
画面が切り替わるときに画面の外で
ドットキャラのミクちゃんが幕を引いたりする細かい演出も見逃せないポイントだ。

やはりこのゲームで楽しいのは登場人物達との会話だろう。
美少女を二人引き連れて、他愛のない会話でイチャイチャしながら、
移動先の女性キャラに「メクル スカート」だの「ハナス カワイイネ」と
セクハラまがいの冷やかしをする。

これが正しい『ウイングマン』のプレイスタイルだと思われる!(笑)
(なんかこう書くと正統派のエロゲーみたいだな(爆))

何よりこの当時、(アニメ、漫画、映画などの)版権を使ったゲームは、
“オリジナルとは似ても似つかない”のは当たり前。
プレイヤーは強烈な想像力でそれを補うしかなかった。
ちなみにこちらは風の谷のナウシカであるw

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そしてこちらはジャッキー・チェンであるww

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そんな中で、漫画に近い絵柄で画面が描かれた本作は魅力的だった。
冗談ではなく
「漫画ウイングマンの世界に入り込んだ感覚を味わえる」と感じていたのである。

余談ではあるが、俺様が初めて本作をプレイしたのはPC6001mk2版だった。
88版のようなフロッピーディスクではなく、テープ2本組。
部屋を移動すると頻繁にテープの入れ替えを強要されるドSゲームであった。
そのたびに5分ぐらいのローディングに耐えねばならない。
おかげで一つの部屋で粘りまくった思い出がある。
88版が快適過ぎる!