ルパン三世★解釈

ルパン三世 カリオストロの城』で、終盤に崩壊した造幣所から「偽札の原板」を盗み出してバイクで走り去っていく。
不二子はあれにどんな価値を見出したのか?
不二子自身が原板を使って偽札工場を運営するとは思えない。
という事は不二子はあの原板を金に変えるに違いない。
あれに大金を払う可能性があるのは闇の偽札業者だろう。
不二子は劇中にこうも言っている。
クラリス様付き召使いとして 雇われた城内ただ一人の女…でも本当は この城の秘密を探る 女スパイなの」
では誰のスパイなのか?それが偽札に関わる大きな組織だと考えるとしっくりくる。
ライバル企業とも言えるカリオストロ公国の情報を手に入れるために侵入し、物的証拠品としての「偽札の原板」を手に入れたというわけだな。
ルパンはそんな不二子に
「あっ! ニセ札の原版じゃないのよ!わっ、わっ、お友達になりたいわぁ!」
とコメントしている。
一体、ルパンは何のためにカリオストロ公国にやってきたのか?
序盤、国営カジノから盗んだ金をゴート札だと見抜いて廃棄。
「次元 、次の仕事は決まったぜ」とカリオストロ公国へ向かう。
結果的にクラリスの救出に目的が変わるわけだが、不二子のようにどこかのスパイでもないルパンにとっては「偽札の原板」の価値はほとんど無い。
(「偽札を掴まされたから仕返しに公国のビジネスを壊してやれと計画した」とも考えにくい)
やはり公国の機密情報を得ようとしたのが有力。
ルパンぐらいの人物ならそれを有効に利用するラインがあるのかも知れない。
また、同じ目的で侵入して若い頃に失敗しているから、リベンジの意味もあったのかも。
中盤に銭形から「お前の狙いもそれか?」と問われ、「それをやってるのは不二子ちゃん。仏さまにならなきゃ いいんだけどねえ」と答えている。
「当初はその目的だったが、今はクラリス救出に目的を変更した」という意味にも取れる。