ジャッキー・チェン烈伝「シャドウズ・エッジ」


シャドウズ・エッジ
2025年制作
香港&中国(クロックワークス)
[原題]捕風追影
監督:ラリー・ヤン
脚本:ラリー・ヤン
音楽:ニコラ・エレラ
上映時間:141分
日本公開日:2025年12月12日
出演:ジャッキー・チェン(ホワン・ダージョン役)、
チャン・ツィフォン(ホー・チウグオ役)、
レオン・カーフェイ(フー・ロンション役)、
ツーシャー(シーワン/シーモン役)、
ジュン(フーフォン役)、ジョウ・ジェンジエ、
ワン・ジーイー、ラン・ユェティン、チェイニー・リン

製作年度のジャッキー年齢:71歳頃

 

舞台はマカオ。サイバー犯罪集団の強盗計画が実行される。
監視カメラをハッキングし、ニセの映像で撹乱、
周到に用意された変装トリックで警察を欺く事に成功する強盗団。
スピーディに姿を変えていく冒頭シーンのテンポが良くてスタイリッシュ。
まるでミュージックビデオだ。
彼らは“影”と呼ばれる伝説の暗殺者が孤児院から引き取った兄弟達だった。
窮地に立たされた警察は、すでに隠居していた伝説の刑事を呼び寄せる。
現場へ戻ったホワン・ダージョン(ジャッキー・チェン)は、
影(レオン・カーフェイ)の追跡班を編成する。
追跡班の中には若き日に自分のミスで失った同僚刑事の娘
ホー・チウグオ(チャン・ツィフォン)もいた。
街へ潜伏する追跡班。
やがて影を発見し、慎重に追跡する。
影は一度見た相手を覚えてしまう。また監視カメラの不自然な動きにも気づく。
その影にバレないように棲家を特定するミッションの緊迫感!
そして顔バレしていないホワン・ダージョンとチウグオが影と接触する。
エレベーターの中で吐き捨てたリンゴにカメラが仕込まれているなど、
駆け引きが面白い。
そして次の犯行が行われる。その標的となるのは警察本部への襲撃だった。
反抗グループが雇った傭兵と警察の凄惨な銃撃戦。
その裏では影が孤児院跡地に誘い出され、裏切りによって襲われていた。
影は孤児院とともに爆炎に包まれるが、何とか生き延びる。
そして警察本部の襲撃も多数の犠牲者を出しながら終息。
影は警察に連行されるが脱出。
ここで映画が終わっていたら良かったのだけど、
さらに影の行方を追っていく展開になり、ちょっと映画としてはダレる。
最後は影が再逮捕。
まださらに黒幕がいたというオチで終幕。
(続編に色気を見せてる?)

 

終わってみれば本作はジャッキー映画ではなくて、
レオン・カーフェイ映画だった。
影を演じる彼の怪演が際立って、他のキャストが印象薄くなった。
これまでのジャッキー映画だと悪役がジャッキーに食われて印象薄くなりがちなので、
本作はとても珍しいパターンだと思う。
格闘シーンにおいても、
ジャッキーのポリシーから人を殺すシーンや残酷シーンはNGとしているのに対し、
レオン・カーフェイはためらいもなくナイフでブスブスと人を殺める。
すると相対的にジャッキーアクションが薄まるってわけだ。

本作は2007年に公開された『天使の眼、野獣の街』という香港映画のリメイクだ。
しかもこの映画で同名の悪役を演じていたのがレオン・カーフェイ。
本作においてレオン・カーフェイが特別な存在である事にも頷ける。
なお2013年には韓国で『監視者たち』というタイトルでリメイクされており、
本作は2度目のリメイクという事になる。