バトルクリークブロー
1980年制作
アメリカ/香港
[原題]BATTLE CREEK BRAWL
[英題]THE BIG BRAWL
監督:ロバート・クローズ
製作:フレッド・ワイントローブ、テリー・モース・Jr
製作総指揮:レイモンド・チョウ
原案:ロバート・クローズ、フレッド・ワイントローブ
脚本:ロバート・クローズ
製作総指揮:ロー・ウェイ
音楽:ラロ・シフリン
上映時間:96分
日本公開日:1980年9月6日公開
出演:ジャッキー・チェン(ジェリー・クワン役)、ホセ・フェラー(ドミニチ役)、
クリスティーヌ・デ・ベル(ナンシー役)、マコ(ハーバート・クワン役)、
ハードボイルド・ハガティ(ビリー・キッス役)、
デビッド・シェイナー(モーガン役)、チャオ・リー・チー(クワン役)
製作年度のジャッキー年齢:26歳頃
マフィア同士が大金を賭けるストリートファイト。
今日もビリー・キッスが相手をベアハッグで絞め落としての勝利。
落ちた相手に死の接吻を贈る。
次のシーンでチャイナタウンの中華料理店の息子ジェリー(ジャッキー)登場。
橋の鉄骨をするすると登り、その上で腹筋。
店に戻るとマフィアが店を荒らしていた。
「暴力はいかん」と止める父親の前で、
相手にやられてるフリをしながらマフィアを叩きのめす様が楽しい。
ジャッキーのボディランゲージ芸はこの頃から完成している。
普段は叔父で整体師をしているハーバートのもとで武術を習っているジェリー。
ここでもふざけながら練習するジェリーw
あえてセリフを入れず、BGMと動きのみで見せる演出は、
バスター・キートンなどの無声映画を意識してのものだろうか?
ちなみにこの叔父を演じているのは
「コナン・ザ・グレート」で呪術師アキロを演じた事でも印象的なマコ岩松。
ジェリーは恋人のナンシーらとローラーゲームに参加。
ジェリーを狙うギャングの刺客を振り切って優勝。
マフィアはジェリーの力を試すため、リー兄弟という刺客に襲わせる。
このときジャッキーの使う武器がお馴染みの木のイスw
なんであれアメリカにあんの?w
何なくリー兄弟を撃退するジェリー。
とある日、ジェリーは兄の許嫁を迎えに行くが、マフィアに拉致される。
そしてジェリーに、彼女を返して欲しければ
ストリートファイト大会「バトルクリーク」に参加して優勝しろと言う。
彼女を取り戻すために一度マフィアの屋敷に忍び込むが失敗。
やむなくストリートファイトに参加するために特訓を開始する。
「バトルクリーク」当日。
参加者はジェリー以外、全員レスラーみたいな体型とコスチュームw
国歌斉唱中に小競り合いが始まってしまい、演奏を早めるシーンが面白いw
バトルロイヤルみたいな感じで次々と倒されていくモブキャラのレスラー達w
ある程度人数が減ったら1vs1の組み合わせで試合するルールみたい。
ジェリーはレス・ハリスという太ったレスラーみたいのと対決。
レス・ハリスの攻撃は全然当たらず、
最後は暴走したレス・ハリスがパトカーでジェリーを轢き殺そうとするw
ジェリー快勝。
次にジェリーはアーロン・ジョンソンというサロペットを着た黒人と対戦。
怪力に苦戦するも何とか辛勝。
いよいよ決勝はビリー・キスと対戦。
ビリー・キス意外と弱い(^◇^;)
途中、映画館の中に誘い込まれ、ギャングの若頭に襲われるが、何とか返り討ち。
屋外に戻って、華麗な蹴りでビリー・キッスを倒してめでたしめでたし。
許嫁を返してもらうシーンも無ければ、
兄に紹介した身代わりの許嫁の誤解を解くシーンも無いのは乱暴過ぎるぜw
ヒゲが印象的な巨漢レスラー、ビリー・キッスを演じたのは
元プロレスラーのハードボイルド・ハガティ。
映画「ダーティハリー」などに出演したのち、
1973年にレスラーを引退、俳優業に専念していた。
他にもレスラーっぽい容姿の出演者が多い映画だけど、
他に本物のレスラーがいたかどうかはよくわからない。
(情報があればコメントお願いします)
本作は全米週末興行収入成績1位を記録しているものの、
一般的にはジャッキーの世界進出は失敗とされており、
世界のスーパースターにはなれなかった。
また、ジャッキーの自伝によると、
本作でジャッキーは自身でアクション振り付けをつけられず、
その点で不満の残る映画だったらしい。
世間やジャッキー自身の評価はともかく、
俺様は本作がそれほど低い完成度の映画とは思っていない。
ジャッキー独特のボディランゲージはこの映画でも十分に魅力的に作用しているし、
アメリカ映画とジャッキーのシンクロはある程度成功している。
本作の監督を担当したロバート・クローズは、
あの「燃えよドラゴン」の監督である。