ファイティング・マスター
1971年制作
香港
[原題]順天立地
[英題]EAGLE SHADOW FIST
監督:チュン・チー
製作総指揮:カイ・ニン
上映時間:88分
日本公開日:劇場未公開
出演:ワン・チン(トン役)、ジャッキー・チェン(チー役)、
チョイ・チンチュン、ヤム・ホイ
製作年度のジャッキー年齢:17歳頃
1937年。日中戦争勃発。日本は中国全土を侵略した。
日本軍は、中国戯劇団へ検閲に来ていた。
団員は日本兵に反撃してぶちのめしてしまう。
指名手配されて逃亡生活となる団員達。
日本軍は反日組織を取り締まる目的で、
空手の師範だった大佐と伍長をトップとした自警団を作らせた。
劇団の青年トンは車引きのバイトで生計を立てていたが、
ちょっと横柄な態度を取った女性客を
人力車から振り落として地面に叩きつけるほどのヤンチャぶり。
だが彼女は自警団の女だった。
目をつけられ、京劇の逃亡犯だとバレてしまう。
迂闊過ぎるw
村を襲撃され、トンの弟分であるチー(ジャッキー)は
自警団のアジトに連れ去られて拷問されてしまう。
トンは自警団に殴り込みに行き、
なんとか自警団を撃退するが、伍長との戦いで右脚を負傷する。
とにかくこの土地を離れようという事になり、
手引きしてくれる案内人に金を渡し行ったチーだが、
案内人は自警団に通報。
チーはリンチされて殺される。
さらにトンの仲間達は待ち伏せされて、
女子供関係無く岩に叩きつけられたり、斬殺されたりして全滅。
かなり胸糞悪い。
そこへ駆けつけたトン。
死闘の末に最後は大佐との一騎打ち。
この格闘シーンがあんまり見せ場無いわりにやたら長い。
何とか崖下に蹴り落として勝利するが、仲間全滅のショックが強過ぎて、
この程度の勝利では後味の悪さは覆らないのであった。
これまでエキストラ役ばかりだったジャッキーが、
初めて名前のある役柄として出演した映画。
17歳のジャッキーは似合ってない角刈りw
一応、戦うシーンはあるものの、
特に強く無い普通の少年役なのでジャッキーアクションを楽しめる映画では無い。
(殺されるし)
ジャッキー抜きに考えても、カンフー映画としての見どころに欠けており、
ひたすら鬱展開だけが浮き彫りになる作品であった。
この映画の邦題を「ファイティング・マスター」にするのもピントが合ってないが、
本編では存在しない長髪のジャッキーが
ファイティングポーズを取る写真をパッケージにしているあたり、
ジャッキーがカンフーで戦う映画だと騙す気マンマンである(^^;
映画の実際の主役であるワン・チンにも失礼だろ。