バカ映画大研究(18)「中華道士」

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中華道士
ジャンル:アクション
上映時間:91分
1987年製作/日本劇場未公開
監督:タン・ウエイ・チェン
出演:ソニー・ユー、スー・シャオ・チャン、エミリー・チュウ

 

冒頭、どう見ても怪しい風貌の師匠(チビ公)とその弟子(フェイ)が登場。

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▲こんな師匠どうよ?

この師匠は、ゼンマイの動力で動く木馬に乗って登場だ。

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▲しかも手巻きゼンマイだ

この師匠には弟(チー・メン)がおり、
その弟も弟子(龍介)が一人いる。
チー・メンの方は特殊な仕掛けの自動で走る車椅子に乗っている。

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こっちは何の動力で動いているんだ…。
ちなみに足はまったく悪くない。

どうやらこの二人は対立しているらしい。
そこにチー・メンの娘ジージィも巻き込んでのドタバタ喜劇だ。
チー・メンは喘息持ちである。
喘息には子供の小便が効くらしい。
龍介に集めさせてそれを飲むチー・メン、
「うむ、この薬が一番じゃ」…って、
序盤からくだらねぇ~w

 

とある日、「町の廃屋にキョンシーが現われた!」という噂が立つ。
だがそれは、インチキ護符を売りつける詐欺師達の芝居だった。
弟子コンビはキョンシー退治に乗り出すのだが、
いかんせん、キョンシーの退治方法がわからない。
フェイは師匠を酒で酔わせて何とかその方法を聞き出すと、
「12支の血が弱点だ」という。
彼は言う。
「ネズミ、牛、虎、龍…はっ!龍の血はどうやって手に入れれば!」
だが偶然通りかかった辻占いで“辰年生まれの男”を発見。
「この男の血なら代わりになるぜ!」と思いついてしまう。
その男の家まで追跡し、
何の罪もない男をボコボコにする主人公。ひでぇ…。
血を手に入れたフェイは、廃屋に潜入。
そこでは驚かそうと待ち構えていた詐欺師がいたのだが、
お約束で、本物のキョンシーが登場。

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こんなシーンは全員集合で何度も見たなw

本物キョンシーと対決するフェイと(対抗してやってきた)龍介の二人。
“竜の血を漬した剣”を刺すも効かない!
ピ~~~~~ンチ!
するとキョンシーが言う。
「俺は腐敗の王様だ。童貞の血でなければ効かないぞ。」
(…腐ってるのに流暢にしゃべるなぁ…)
やばいじゃ~~~~ん!フェイは龍介に聞いた。
「お前は何年生まれだ?」「辰年だ!」
「童貞か?」「そうだ!」
やったじゃ~~~ん!運がいいじゃ~~~ん!
画してキョンシーは弟子コンビに5分で倒されるのでした。
ここまででキョンシーの出番終了。

さて、ここから後半は“白髪の薬剤師”とのドタバタバトルに入る。
チビ公は、弟の喘息を治す為に何とか薬を手に入れようとする。
だが、その薬剤師はチー・メンにだけは薬を渡そうとはしなかった。
それには深い訳があったのだ。
「遊んでいるときにわざと医者を床に転ばせたんじゃ。
なぜか髪が真白になり今迄わしを許さんのじゃ。」
(日本語が変だけど劇中のチー・メンのセリフからそのまま抜粋)

白髪になった理由は不明だ(^^;
チビ公は薬剤師の髪を黒くしてやるかわりに薬を貰うが、
黒く染めただけだった事がバレて銃で追いまくられるのだった。

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▲至近距離で撃っても全然当たらないw

もうここら辺からは、ドリフ映画さながらのコメディへと転化していく。
キョンシー映画の匂いはまったくしない。
むしろもともとキョンシー映画じゃなかったのかも。
劇中、絶えず苦笑を漏らすしか方法が無かった俺様であった。
それでもさすが香港映画で、カンフーアクションはそれなりのものがある。
しかし、なぜか空中高く飛ぶシーンになると
画面上部にボカシが入っているのはいかがした事か!?
まさかこんなチープな方法でワイヤーを隠しているなんて事は…
ないよな!ないと言ってくれ!

 

ビデオパッケージに書いてある役名は劇中一切出てこなかったり、
劇中のBGMは他の映画のサントラだったりと、
全てのスタッフが全力で力を抜いている珍品。

 

 

警戒レベル:

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