みんなでスペランカー


みんなでスペランカー
発売元:アイレム
発売日:2009.03.26
2400円
ファミコン時代を生きた人なら
誰でも知っている名作ジャンプアクションゲーム。
そう、『スペランカー』だ。
移植の枠を超えた奇跡的なバランス感覚で
レベルデザインさせたこの作品は、
多くのファミっ子達を魅了した。
だが、ゲームバランスがあまりに良すぎたために、
不幸な悪評が立った事もあった。
「すぐ死ぬ」
「マリオに似てるのにマリオみたいじゃない」
クソゲー」…。
ファミコン情報誌で
クソゲーの代表”みたいな書き方をされた事で、
マスコミに先導されやすい民衆が
スペランカー』を「クソゲーだ」と叩いた。
遊んだ事のない人まで
スペランカーはすぐ死ぬからクソゲー」と口ぐちに呟いた。
だが我々は知っていた。
スペランカー』が奇跡的なバランスの上で
成り立っている傑作である事を。
そんな我々が『スペランカー』で楽しむのは、
30分ぐらいでクリアできるステージを
何ループも繰り返し遊び倒すぐらいしか無かった。
そんな生活をし続けて25年の歳月が過ぎ去った。
そして2009年3月。
ついにそんな『スペランカー』の新作が登場する!
みんなでスペランカー』だ!
喜びと同時に不安もつきまとった。
ファミコンの「スペランカーII」や
アーケード版「スペランカー」のように、
その魅力を全て削ぎ落とした別モノが
生まれるだけなのではないか?
もともと奇跡のレベルデザインで生まれたオリジナル版。
もう一度奇跡が起きない限りは
あの『スペランカー』は帰って来ないのではないか?
だが、不安は払拭された。
ファミコンスペランカーとほぼ同じ操作感覚を実現し、
さらにその操作感を実現した上で
楽しめる新設計のステージがなんと100面!!
しかも、新しく描き直されたグラフィックと、
ファミコン当時のグラフィックが切り替えられるという
素晴らしいオリジナルリスペクトぶり!!
これはよっぽど『スペランカー』の魅力を
知り尽くしていないと作れない逸品!!!
しかも100面て!
遊んでも遊んでも遊んでも遊び切れないボリューム!!!
さらにそこで出したスコアは
ネットランキングに登録できる!!!!
ネットランキングを見ると、
全国に「スペランカーの魅力にとりつかれた人達」が
ウヨウヨいる事に気づく。
あれだけ「クソゲークソゲー」叩かれてた割には、
いるじゃん!こんなにファンいるじゃん!
おそらくは、これだけでもうあと25年は
遊べるんじゃないだろうか?
これで2400円は安過ぎるな。

ちなみに本作は、
ネットを使ったマルチプレイにも対応している。
「みんなで探検」「みんなで競争」の2つだ。
前者は最大6人でチームを組んで協力しながら進む。
のだが、誰かが躓いていても助ける手段が無いので、
結局自分勝手にどんどん進むしかない作り。
協力プレイゲームとしてはみだ未完成のイメージがある。
「みんなで競争」の方は、誰も検索に引っ掛からず、
プレイ出来なかった。(−−;
そもそも「スペランカー」は
一人でチマチマ攻略するのに適したゲームなので、
マルチモードはオマケ程度に考えておくべきだろう。

ちなみに「ひとりで探検」モードはいつでもセーブ可能で、
失敗してもそこから再開できる。
これは便利なのだが、
これだとスコアランキングが意味無いんじゃないかと思う。

いや、それにしても「スペランカー」ファンは幸せ者だ。
みんなでスペランカー」を開発したTozai Gamesとは
アメリカの開発スタジオ。
XBOXで「ロードランナー」や
R−TYPE」を復活させた会社だ。
次あたり「スパルタンX」でも復活させるんじゃないかと
ワクワクしているぜ。