アーケードゲーム一期一会(21)「ザ・ビッグ・プロレスリング」


ザ・ビッグ・プロレスリング
データイースト
1983年

 


テクノスジャパンが開発し、データイーストが販売したプロレスゲーム。
俺様の記憶が正しければ、国内初のプロレスアーケードゲームであった。

 


最初にチーム名をアルファベット3文字で決める。
これがランキング名として登録される。

 

 
まずプレイヤーのチームが入場。

 
次にリングアナウンサーのコール。
そのときに二人はガウンを脱ぐ。
相手チームは何やらゴソゴソ相談している。
花束嬢がいるのも芸が細かい。

 


レスラーには特定のモデルはいないようだ。
プレイヤーはテリーとサニーという
赤パンを履いた(藤波や鶴田タイプの)スマートで特長のない二人組。
相手側は、赤いマスクを被ったマスクマンと
橋本真也に似たアンコ型のレスラー(以下橋本と呼ぶ)である。
敵レスラーはこの二人のみ。
常に同じ相手と戦い、勝利トロフィーを重ねていく。
このゲームに離れた場所での打撃技は無い。
常に組みついたあとに選択する技で攻撃する。
敵レスラーと接触すると組み合う事(ロックアップ)になるわけだが、
技を仕掛ける為には3秒以内にBボタンで技を選択し、
Aボタンで決定しなければならない。


時間が切れたり、技リストが一周してしまったりした場合は相手側に攻撃される。
多くボタンを押した方が強い技を出す事ができるこのシステムはかなり熱くなれる。
このシステムを採用したゲームは本作以降無かったように思うが、
プロレスという複雑なジャンルをゲーム化するのに適した仕様だったと言える。
(タイミングさえ覚えてしまうと確実に強い技が出せるという欠点はあるが…)
このロックアップでの技選択だが、
相手レスラーが手を下げているときしか選択出来ない。
この仕様が理解できないままプレイすると、
なかなか技を決める事が出来ずに取っ付きの悪いゲームに思えてしまう。
(のちに移植されたファミコン版ではこの要素は削られていた)
「“組む”→“離れる”を繰り返して成功したら技を選択する」
といったプレイがセオリーである。

 


長く組みつかないでいると敵が“怒り状態”(無敵)になってしまう。
こうなると一方的に攻撃を受けるしか無い。
(一発受けると怒りが解ける)

 


また、ロープ際で技を掛けると場外に落ちてしまう事もある。
場外での技の攻防も同じく組み合って選択だ。


場外で仕掛ける事ができる技はナックル・パート、唐竹割り、鉄柱攻撃だ。

 
場外ではたまに観客席を掻き分けて
タイガー・ジェット・シン(もどき)が登場してプレイヤーを襲ったりもしてくる。
こういう要素もプロレスシーンを的確に再現していて嬉しい。


場外は何かと不利なので、相手が場外に落ちても追いかけない。
また自分が落ちていたらなるべく素早くリングに戻る方がいい。

 


このゲームでは、敵に攻撃されるときと同じく、自分が技を仕掛けても体力が減る。
体力が低いと移動スピードも遅くなる。
また、体力が1/4以下のときにフォールされると確実に負けてしまうので、
パートナーとタッチしよう。
すると共通の体力ゲージが回復する。

 


それにしてもコマンド選択の概念をアクションゲームで実現させた仕様は偉大だ。
ジャーマンスープレックス、ウェスタンラリアット…など、
ちゃんとプロレスのシーンを、
しかも日本初のプロレスゲームで既に再現出来ているのは凄すぎる。
その後沢山登場する連打系プロレスゲームよりよっぽど良く出来ているではないか。

  

  

技もちゃんと描き分けられているからこそ、
それを出す事が気持ち良い。

以下はボタンの回数に応じた技のリストだ。

[リング内]
ボタン1回【ヘッドロック】
ボタン2回【キック】
ボタン3回【ウエスタンジャブ】
ボタン4回【チョップ】
ボタン5回【ドロップキック】
ボタン6回【ボディスラム】
ボタン7回【延髄斬り】
ボタン8回【パイルドライバー】※橋本には効かない
ボタン9回【ウエスタンラリア-ト】※橋本には効かない
ボタン10回【ブレーンバスター】※橋本には効かない
ボタン11回【ジャーマンスープレックス】※橋本には効かない
ボタン12回【コブラツイスト】※橋本には効かない
[場外]
ボタン1回【ナックルパート】
ボタン2回【ナックルパート】
ボタン3回【ナックルパート】
ボタン4回【ナックルパート】
ボタン5回【唐竹割り】
ボタン6回【唐竹割り】
ボタン7回【唐竹割り】
ボタン8回【唐竹割り】
ボタン9回【鉄柱攻撃】
ボタン10回【鉄柱攻撃】
ボタン11回【鉄柱攻撃】
ボタン12回【鉄柱攻撃】


リング内の技でパイルドライバー以降の技は橋本には効かない。
技を仕掛けると持ち上げられず反撃される。

 

 
試合に勝利すると試合時間に応じたスコアアップとともに
トロフィーやベルトが増えていく。
何連勝しても相手は同じチームなのだが、少しずつ強くなっている(気がする)。

 


相手チームに3カウントフォールやギブアップを受ける、
または場外から20カウント以内に戻れないと負けとなる。

 
コンティニューは無いが、最後に相手チームに反撃する演出。
全てのプレイヤーは最後にこの画面を見るので、
後味悪くならないようにだろうか。

それにしてもタイガー・ジェット・シン含めて5選手しか出てこないこのゲーム。


ポスターのこいつらは誰なんだよ!?w

 


のちに『タッグチームプロレスリング』という海外版のタイトルで
ファミコンに移植されたものがナムコからリリースされた。
が、内容は大幅に変更されていた。
なぜかプレイヤーが長州力&ストロングマシンに似たチームに変わっていたり。

 


ところでこのゲーム、名前入力時に『新日プロ 全日プロ 承認』と表示される。
どういう経緯で当時の二大メジャー団体から承認を得たのだろうか?

なおテクノスジャパンは本作の2年後に「エキサイティングアワー」を開発。
続編では無いが、「ザ・ビッグプロレスリング」からの遺伝子が強いのは間違い無い。