ネビュラスレイ
ナムコ
1994年
このゲームがリリースされた1994年という年は、
プレイステーションやセガサターンが発売された年である。
それはつまり3Dゲーム時代の夜明け前とも言えるだろう。
そんな時代背景であるから、
3Dという新しい表現をゲームの売りにしようとするタイトルも出始めていた。
ただし、リアルタイムに3Dグラフィックスをゲームに組み込むには
ハード性能が追いついていなかった。
もちろん存在していなかったわけではない。
3Dグラフィックスが表示できるナムコの基盤SYSTEM22で
前年に「リッジレーサー」が登場している。
そこで、Macなどでレンダリングした3Dグラフィックスをスプライトに落とし込み、
2Dゲームでありながら3Dゲームに見える表現が試みられていた。
ネオジオの「ビューポイント」、メガCDの「シルフィード」、
スーパーファミコンの「スーパードンキーコング」などがそれにあたる。
本作もそんな手法を使ったゲームの一つであった。
A.U.001 アウストラル7星系は統合連邦国家となった。
連邦各国は武力を撤廃し、
統合政府は連邦共同の防衛軍「統合軍」を設置、
平和は60年間続いた・・
A.U.060 「惑星サンドヴァン」で紛争が勃発。
政府は統合軍を派遣し鎮圧するが、
軍部はこれを期に武力による連邦の絶対平定を唱える。
A.U.061 「ロスト・マリナーク事変」。
統合軍はクーデターを起こし、
抵抗する連邦政府の拠点「惑星マリナークを破壊。
連邦国は統合軍に対抗するために「抵抗軍」を組織する。
A.U.067 統合軍は抵抗軍撃滅のために「制圧軍」を組織。
そして今、「惑星エヴァグレネス」上空で最後の戦闘が開始される・・
レバーで8方向移動、ショットボタンとボムボタンというオーソドックスな操作設定。
「S」というアイテムを取ると5段階までスピードが上がる。
「W」と「G」はメインショットが切り替わり、
広範囲の「W」と前方集中高火力の「G」どちらかを選ぶ。
メインショットと併用できるサブウェポンは以下の通り。
「H」ホーミングレーザー。
「F」前方に直進する4連エネルギー弾。
「L」円形のエネルギー弾。
「D」シールド。
それ以外にはボム追加やスコアのアイテムがある。
ラスボスを倒すとエクストラステージが始まる。
こちらはステージ1の高難度バージョンで、
1回でもミスをするとエンディングへと移行する。
ただし、苦労してクリアしたとしても
特に追加要素や演出は無い(^◇^;)
ーSTAFFー
PLANNING
M.KIMOTO
Y.YAMAMURA
PROGRAM
JIN2
TSUKKA
H.R.M.
CHIEF DESIGN
H.KUWABASA
VISUAL DESIGN
KIM
Z=BOUYA
H.ONISHI
H-DAIO
G-NAS. Y
HARUROU
GRAPHIC DESIGN
I.T.O. INC
SOUND
CHARLY
T.ISHIKAWA
SPECIAL THANKS
UME
M.TSUCHIDA
YOTORIN
AND KBO
PRESENTED BY NAMCO LTD.
レンダリングされた3D自体がクオリティ高く、
ビジュアルだけでも目を引くゲームに仕上がっているのは
さすがナムコといったところだ。
「敵が全体的に固すぎる」
「ミスしたときのスピードの変化が激しすぎて復活困難」
「ハズレの武器がハズレ過ぎる」
「3Dなのでアタリの境界が曖昧」
といった難点が重なり、高難易度かつストレスの強いゲームになってしまっている。
ただでさえ難しいのに、
なんのご褒美もない高難易度のエクストラステージなど蛇足でしかない。
その場復活コンティニューでなければ、
こうしてレビューを残す事も無かっただろう。
この頃になるとナムコはシューティング開発にさほど力を入れているとは言えず、
同業他社に比べてシューティングの完成度は
一枚落ちる印象のメーカーとなっていた。
2025年まで家庭用への復刻が無かったのもそんな理由が関係しているだろう。