わが青春のPCエンジン(153)「イメージファイト」


イメージファイト
(アイレム)
1990年7月27日/縦シューティング/7000円

 


1988年にアイレムからリリースされた同名ゲームの移植。
ステージ5までが訓練であり、
それを乗り越えたプレイヤーが3ステージの実戦へと出撃するという設定。
PCエンジン版はおおむね原作に近い移植であるが、
テレビに合わせた横長画面にカスタムされている。
(画面は狭くなるが、裏技で縦長に切り替える事も可能)


緊急事態発生!!
20XX年、わずかでも軍事的優位に立たんとする東西陣営の果てなき競争が続く中、
突然西側のムーンベースが大爆発を起こした。
巨大な爆発は月を四つの破片と無数のアステロイドと化し、地球は大混乱に陥った。
そして侵略はその間に始まったのである。
正体不明の戦闘機により軌道工業プラントが破壊されてゆく中、
偵察衛星から驚くべき映像が送られて来た。
妖しげな輝きを放つ植物が
ムーンベースのマザーコンピュータに寄生するがごとくからみついていたのだ。
一部の学者はこれをエイリアンの侵略であると主張した。
事態の収拾を急ぐべく西側の最新戦闘機OF-1“ダイダロス”が用意された。
パイロット訓練は完璧ではないものの、もはや一刻の猶予も与えられない。
訓練飛行をクリアした者は即、宇宙へ飛び立って行った。
ここに人類という種の存亡をかけた戦いが始まったのである。



 


ゲームを開始すると難易度とオート連射の有無が選択できる。

 


十字ボタンで8方向に移動。
Iボタンでスピード切り替え。
スピードは4段階あり、ボタンを押すたびに1段階ずつ上がる。
4段階目までいったら1段階ずつ下がる。
切り替え時にバックファイアが後方に出るのだが、これで敵に攻撃する事も出来る。
IIボタンでショット。
オート連射にしていると凄い勢いで弾が出続けるので気持ち良い。
強化するためのアイテムはPOWボックスを破壊すると出現する。
ポッドというアイテムを取得すると、
左右と後方に最大3箇所装備され、ポッドからもショットが出るようになる。


赤いポッドは移動方向とは逆方向に攻撃、青いポッドは前方に固定して攻撃する。
出現したポッドは待っていると赤と青に切り替わるので、欲しい方を取ろう。
IボタンとIIボタンを同時に押すと、
ポッドをブーメランのように投げるポッドシュートという攻撃が出来る。
特殊攻撃パーツが出現する事もある。
特殊攻撃パーツはダメージを受けると解除されてしまうが、自機は減らないので、
前方シールド的な役割にもなっている。
パーツ装備中は他のパーツを取る事は出来ない。
パーツの種類は以下の通り。
バリア・・・・・・ショットボタンを押しっぱなしで使う
反射ボール・・・・壁にあたると跳ね返るボール弾
サーチレーザー・・敵を探知して直角に曲がるレーザー
バルカン7・・・・7方向に弾を発射する
ドリルレーザー・・前方のみを攻撃する強力レーザー
リングレーザー・・次第に広がるレーザーを広範囲に撃つ
∨バルカン・・・・左右前方にV字状に弾を発射する
サーチミサイル・・敵を自動的に追尾するミサイル
サイド・・・・・・左右に弾を発射する

 


LEVEL5までは訓練なので、ボス撃破後に敵機撃墜率が集計される。
基本的には一撃で残機を消費し少し前の位置からやり直し。
残機が失くなるとゲームオーバーだが、コンティニューは無限。

 

LEVEL2

 

LEVEL3

 

LEVEL4

 

LEVEL5

 

訓練ステージが全て終わった集計画面。


ここで平均撃墜率が90%を割っている場合、
補修ステージを強制的にプレイさせられる。
この補修ステージは、装備を全て外された状態から始まる上、
ステージ中は一切のパワーアップアイテムが出ないという地獄ステージで、
この補修をクリアするくらいだったら、LEVEL1からやり直して
90%以上獲得した方が早いとすら言われている。(^^;
そもそもゲームが上手くないから達成できなかったのに、
さらに難しいステージをクリアさせようという発想が恐ろしい。

 


いよいよ実戦が始まる。

 


宇宙へ打ち上がって、ブースターがパカッと外れるシーン、ちょっとカッコいい。

 


実戦は改めて装備を全て外されてスタート。(^^;

 


ここ、左と右にルートが分岐しているのだが、
左にPOWボックスが複数あるのでそちらへ向かうと、なんと行き止まり!
確実にミスとなり、装備が剥がれた状態で再スタートとなる・・。

 


実戦は全3ステージ。
クリアしてもスタッフロールは無し。
そしてより難しい2周目が始まるのだが、
2周目をクリアしないと真のエンディングは見れないらしい。
もしかしたらスタッフロールはそのとき流れるのかも・・。
もう、これ以上やりたくありません(T_T)


本作は今まで俺様がプレイしてきたシューティングの中でも
5本の指に入る高難易度であった。
このゲームが上手い人に聞くと、本作は覚えゲーであり、
攻略ルートさえトレース出来れば、それほど難しくないんだそうだ・・。
だが攻略ルートを見つけ出す以前に、秒単位で瞬殺され続けるゲームなので、
試行錯誤の工程が地獄過ぎるのだが・・。

ただし、俺様は思う。
このゲームはバランス調整が失敗して高難度になってしまったのではなく、
あえてシューティングファンにチャレンジを与えるつもりで作られている。
つまりは激辛専門店なのだ。
普通のシューティングではヌル過ぎてつまらなくなった激辛好きゲーマーが、
汗を滝のようにかきながら「こりゃたまらん」と攻略するタイトルなのである。
辛いものが好きでもないのに「辛すぎるからマズい」と言うのはお門違いってわけだ。

 

イメージファイト」が家庭用に移植されたのは
1990年3月16日のファミコン版が最初である。
その4ヶ月後に本作PCエンジン版が登場。
同じ年の11月にTOWNS版、12月に68版がリリースされている。
なお、PCエンジンでは「イメージファイトII」というオリジナルの続編が
1992年12月18日にスーパーCDロムロム向けに登場している。