漫画やアニメを実写映画にすると落胆される事が多い。
では実写映画化の最適解とは何なのか?それを考えたい。
まず漫画やアニメを原作とする場合、
それらが好きな人に実写映画も楽しんで貰いたいはずだ。
その原作が大ヒット作品であればあるほど、
そのファンの数を観客動員数として見込んでいるはずなのだ。
という事は、原作の内容を変えるべきでは無い。
キャラクター、世界観、ストーリー展開、
それら全てを再現するべきなのだ。
たまに原作の世界観設定を下敷きとして
映画監督が独自のオリジナル映画に仕立てるケースがあるが、
少なくともそれは原作ファンは求めていない。
面白い映画が出来る可能性はあるが、
なんだかその映画を作るダシに原作が使われているようでファンは気分が良くない。
その原作の内容が題材として優れているが、
ファンが全然いない不人気作品であったならそのパターンも良いかもだが。
たまに「僕は一度も原作見ずにこの映画を撮りました」なんて監督いるけど、
それこそ原作とそのファンに後ろ足で泥水かける行為である。
そうしたら、原作をそのままトレースすれば良いかというとそうではない。
なぜなら漫画の世界、アニメの世界のデフォルメは実写のそれとは違うからだ。
アニメの中の風景、人物の容姿、服装、セリフまわし・・
それをそのまま実写でやるとリアリティを失う。
コスプレ学芸会に見えてしまう。
ここが一番大事なポイントなのだが、
アニメのこういう表現は、現実の世界だとこうなるに違いない、
という置き換えが必要なのだ。
もっと言えば、その原作ファンが観て、
「あの原作が現実にあったらこういう事だよね」と腑に落ちる再構築が必要なのだ。
それこそが“漫画やアニメを実写映画化する最適解”なのである。
「変えちゃいけないけど、変えないと変わっちゃう」
そこが難しいわけで、結果として実写映画化は失敗が多いのである。
少なくともそれを監督する人は、
実写映画監督としてのセンスが高いのは前提として、
原作を研究し、全ての魅力を理解した上で、
実写の表現に落とし込める才能が必要なのだ。
・・てな事を踏まえて
今月末に公開の「聖闘士星矢 The Beginning」を観に行くぜ!