やっぱりセガが好き第79回「アイラブミッキー&ドナルド ふしぎなマジックボックス」


アイラブミッキー&ドナルド ふしぎなマジックボックス
セガ
1992年12月18日/アクション/6800円

 


1作目「アイラブミッキーマウス ふしぎのお城大冒険」、
2作目「アイラブドナルドダック グルジア王の秘宝」に続く
アイラブディズニーシリーズ第3弾にして最終作。
メガドライブにはディズニーを原作とするゲームがたくさん出ているが、
アイラブディズニーシリーズはセガ第7AM研究開発部の(ほぼ)同じメンバーが開発した
セガ内作のアクションゲームシリーズだと思って頂ければ良いと思う。

1作目でミッキーマウス、2作目でドナルドダッグを主人公とし、
今作ではその二人をW主人公とし、
二人同時プレイを実現させる形の構成になっている。

 


ある日、ミッキーとドナルドは、次のマジックショーのために練習をしていました。


ミッキーがマジックでシルクハットから煙を出して見せると
ドナルドはビックリしてひっくり返ってしまい、
その拍子に舞台の道具立てを倒してしまいました。


すると、その奥にはカーテンのついた不思議なマジックボックスがありました。


「ミッキー、これ見てくれよ!
これがちゃんと使えれば、僕達のマジックショーに使えるぞ!」
とドナルドは喜んで叫びました。
「ウーン・・・あんまりいい考えとは思えないなぁ。」
とミッキーはカーテンの奥で光る不気味な赤い光を見つめながら答えました。


しかし、もうそのときにはドナルドはマジックボックスの中に入っていました。


すると突然「パッ!」という音がしてカーテンが揺れると、
ドナルドは消えてしまいました。


ミッキーがおそるおそるマジックボックスの中に入って様子を調べようとすると、
再び「パッ!」という音がしてミッキーも消えてしまいました。


不気味な笑い声が響く中、ミッキーとドナルドは真っ逆さまに落ちて行きました。
そして恐ろしい声が聞こえてきました。


「お前達は確かに腕のいいマジシャンかも知れない。
しかし、わしの支配するこの魔法の世界ではどうかな?
もし、わしに勝つ事ができたら、このマジックボックスから出してやろう。
お前達ごときではこれからたくさんのマジックを身に着けても
わしのところに辿り着く事もできんじゃろう。ハハハ・・・」

 


最初にミッキーとドナルドどちらでプレイするか選択する。
ミッキーとドナルドではステージのルートが少しずつ異なる。
また、このゲームは2人協力プレイが出来るのだが、
2人で遊んだときにしか入れないルートも存在する。
今回はドナルドを操作して進めていこう。

 


これまでのシリーズ2作同様に、
やはり背景は描き込まれていて美しい。
プレイヤーの移動する面だけでなく、
カメラのすぐ手前にあるであろう遮蔽物なども気を使われている。
前2作に比べてキャラクターが一回り小さいように感じるが、
これは2人協力プレイを実装した事による弊害だろう。


アクション設計は前作「アイラブドナルドダック グルジア王の秘宝」を踏襲。
ダッシュ、攻撃、ジャンプの3ボタン構成。
今回の攻撃はマジック。
布をひらりと振ると、それに触れた相手が花になる。

 




蜘蛛が尻から吐き出す糸に乗って移動するギミックが面白い。

 


ステージ1のボスは大蜘蛛。
巣の裏側へも移動したりする。

 


ボスを倒すと宝箱を落としていく。

 


宝箱の中には今まで見た事も無いような
素晴らしいマジックが書かれた古い本が入っていました。
その本には
「・・・『アラカザム!』と呪文を唱え
A、B、Cボタンのどれかを押すと空飛ぶ絨毯が現れる。
JUMPボタンを押すと空飛ぶ絨毯は上にあがり、
方向ボタンを押すと好きな方向に絨毯を動かす事ができる。」
と書かれていました。

 


「いまこそ、さっき覚えたマジックを試してみるいい機会だ。」

 


鳥を避けながら雲海の中を進む。

 


続いて葉っぱに乗って濁流を進む。葉っぱから落ちたらミス。
けっこう難しい。

 


次は雲から雲へ。

 


ステージ2のボスは壁画から次々と登場する。
パターンを読めば簡単。

 


宝箱の中には今まで見た事も無いような
素晴らしいマジックが書かれた古い本が入っていました。
その本には
「・・・『アラカザム!』と呪文を唱え
A、B、Cボタンのどれかを押すと魔法の泡が現れる。
JUMPボタンを押すと泡は上にあがり、
方向ボタンを押すと好きな方向に泡を動かす事ができる。」
と書かれていました。

 


「いまこそ、さっき覚えたマジックを試してみるいい機会だ。」

 


泡を制御しながら海中を進む。

 


海の中の沈没船へ。

 


ステージ3のボスはサメ。

 


宝箱の中には今まで見た事も無いような
素晴らしいマジックが書かれた古い本が入っていました。
その本には
「・・・『アラカザム!』と呪文を唱えA、B、Cボタンのどれかを押すと
一瞬のうちに箱から箱へ移る事ができる。」
と書かれていました。

 


ステージ4はドナルドが小さくなってしまった世界。
背景を見ているだけで楽しい。

 


こんどのマジックはこの形の扉に入れるようになるだけ(^^;
もうちょっと何か無かったの?w

 


飛び出す絵本のようなステージ。
この表現力凄い!

 


デコレーションケーキの世界。
このステージの描き込みも美しい。

 


ここのボスはほうきに乗った魔女。
それにしてもこのゲームのボスは小ぢんまりとしている。

 


箱の中には今まで見た事も無いような
素晴らしいマジックが書かれた古い本が入っていました。
その本には
「・・・『アラカザム!』と呪文を唱えA、B、Cボタンのどれかを押すと
自分の思う通りにトランプのかーどを動かせる。」
と書かれていました。

 


続いてはトランプ兵の世界。

 


特定の場所でマジックが発動してトランプ兵が土台になる。

 


とある順番でサイコロを踏むと出口が開く。
間違えると少し前からやり直し。

 


ちょっとした迷路になっているステージ。

 




「たしかに今までお前はよくやってきた。
しかし、それもここまでだ。
お前は絶対俺様に勝つ事はできない。ハハハハ・・・」

いよいよ最終ボス戦。
上下する足場で幽霊みたいなのを避けつつ、
本体の顔に向かって布を振る。
そんなに強くない。


「今まで誰も勝つ事が出来なかった俺様に勝つとは!!
お前は素晴らしいマジシャンだ。
約束通りわしの一番凄いマジック、
この魔法の世界から抜け出すマジックを教えてやろう!」

この世界から出れるだけのが一番凄い魔法・・。

 

GAME DESIGNER AND DIRECTOR
EMIRIN

GAME DESIGNER
YAGAMI

ART DIRECTOR
THOMAS YUUDA

ARTIST
7LY.BIG.KING
TAMUN
MANABU
MIKARIN
NOBURIN
RICE
THOMAS YUUDA

PROGRAMMER
MANUU
MUI
RYUU
KENKEN
FU

SOUND COMPOSER
LOTTY
MAGURO

SPECIAL THANKS TO
BERT
REI
JACKSON YU

WALT DISNEY'S PRODUCER
PATRICK GILMORE

MAIN PROGRAMMER AND PRODUCER
SATMAN

 

 

前述したように2人協力プレイを目指した事で、
キャラが小さく、ステージの仕掛けも制限が多かったであろう事は明白で、
ボス戦などはどれもアイデア不足でインパクトが弱かったり、
全体的にチマチマした印象で、ボリュームも少ない。
2人プレイをメインにして遊んだら印象が変わったのだろうが、
俺様のように1人でしかプレイしない人にとっては
前作よりスケールダウンした感じを受けてしまう。

とはいえ、ビジュアルクオリティの高さは健在で、
この三部作がベンチマークとなり、
その後のディズニーゲームのビジュアルが
高品質なものに引き上げられていった事は明白である。