88ゲーム回想録(14)「ロマンシア」

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ロマンシア
(日本ファルコム)
1986年10月/アクションADV/6800円

 

当時、日本ファルコムのエースプログラマーだった木屋善夫さん
ドラゴンスレイヤー」「ザナドゥ」に続いて贈りだした
ドラゴンスレイヤーシリーズ第3弾。
ドラゴンスレイヤーシリーズとは世界観を共有する意味合いのシリーズではなく、
木屋さんがメインで作ったゲームをそう呼んでいた意味合いが強い。
本作「ロマンシア」は木屋さんが1ヶ月で作ったゲームで、
実験的なプログラムだったが、
拡張してメインタイトルとして売り出す事になったという。

 

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HP、WP、MP、DP、GP、KRといったパラメータがあり、
アクションRPGをイメージするかも知れないが、
実際にはゲームはサイドビューのマップを探索してクリアへのフラグを探し歩く
パズル要素の強いアクションアドベンチャーゲームだ。
「かわいさ余って、難しさ100%」というキャッチコピーからわかるように、
意図的に高い難易度に作られている。
カワイイ見た目に釣られてその難易度に絶望した人も多かった。

しかし、難解な謎解きを売り物にするこのゲームには明らかに欠点があった。
それはセーブ機能がついていないこと。
一度ゲームをプレイし始めると、
クリアするまで電源を切る事が許されない。
プレイ終盤で敵に殺されたりしてゲームオーバーになったら泣くに泣けないのだ。

 

このゲームで一番素晴らしいのはオープニングではないだろうか?
カーテンが開いて主人公ファン・フレディとセレナ姫の描かれたバストアップが表示。
そして印象的なBGMが兵隊のラッパを吹くアニメとともに流れ出す…。

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このオープニングでびっくりして、
ゲームを始めて違った意味でビックリするという構成w

BGMに古代祐三さんも参加しており、
理不尽なゲーム内容に反して曲がやたら良いという・・(^^;

 

ドラゴンスレイヤーシリーズ第5弾となる「ソーサリアン」は、
本作をヒントに構成されている色合いが強い。
また、ソーサリアンには本作を元にしたパロディシナリオが収録されている。
これを書いてて気付いたが、
そう言えばソーサリアン」も冒険中にセーブ出来なかったな(^^;