わが青春のPCエンジン(79)「はにい・いんざ・すかい」

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はにい・いんざ・すかい
(フェイス)
1989年3月1日/シューティング/5200円

 

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アーケードの脱衣麻雀ゲーム「麻雀学園」で有名だったフェイスが、
家庭用ゲーム機向けに参入したタイトルの第一弾。
第一弾だからインパクトを出したかったのか、
ハニワが主人公のシューティングという奇抜な内容。
確かにそのビジュアルは他社のタイトルに紛れる事無く印象に残るものであった。

 

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日本神話の神[いざなき]にある日“はにい”は呼び出された。
「実はわが妻[いざなみ]の心の中に邪悪な何者かが侵入したのだ。
それゆえ[いざなみ]は毎日人間を1000人も殺しておるのだ。
どうにかしないとこの世界は破滅してしまう。
なにしろ世界を作ったのはわしと妻[いざなみ]だからな。」

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「お前は[いざなみ]の心の中に入り、この邪悪なものを見つけ出しやっつけてくれ。
お前ならできるとわしは信じておる。では、ゆけ!」
“はにい”は[いざなき]の神の命により
[いざなみ]の心の中に侵入した邪悪なものを倒す事ができるか?
それを決めるのは君だ!
さあ“はにい”いざ出陣。
成功を祈る!!

毎日1000人殺してるとか、
随分と凄惨なプロローグだ(^^;

 

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このゲームは縦スクロールのシューティングゲームである。
主人公の“はにい”は両手で砲塔を抱えており、
ショットボタンで単発の弾を発射する。
もう一つのボタンで砲塔の向きを8方向に変えられる。
砲塔は右回りにしか切り替わらないので、
例えば「正面」から「左斜め上」に切り替えたい場合は
ボタンを7回押さなければならない。
これが異様に使いづらくて、ゲームの難易度を高騰させている要因の一つ。

 

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このゲームでは敵を倒すごとに「霊力」が溜まっており、
ボス直前に設置されているショップで「霊力」を使って“自機”を強化する。
これが第二の難点。
序盤で買えるものなどたかが知れており、
当面はパワーアップ無しの単発ショットで進めなければならない。

 

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ショットの向きを変えられる特性を活かしたかったのか、
このゲームでは前後左右から固い敵がワラワラと現れて、
プレイヤーがショットを当てるまでしつこく画面内に残るパターンが多い。
敵が出現したら、素早くその方向に砲塔を向けて素早く倒す・・
そんなプレイが想定されているのだろうが、
前述したように敵に合わせて砲塔の向きを変えるのは難儀で、
やっと向きを合わせた頃にはもう敵は別の方角にいたりする。
さらに攻撃はいつまでも初期状態。
あまりに酷な難易度である。

 

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2面に到達すると攻撃が激しくなった。
左右にルートが分岐する箇所も出てくる。
一方を進み、何とか攻撃を掻い潜っていると・・

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「道が違うぞ」などと怒られて分岐点まで戻される・・。
さらに攻撃を受けて死ぬと・・

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「へたくそ!」などと罵倒されてタイトル画面へ。
コンティニューは出来るが回数制限つき。
先に進むの無理~(T_T)

 

フェイスにとっては大事な家庭用ゲーム機参入第一弾のばすだが
ここまで激烈難易度のタイトルを投入するとは・・。
フェイスはこの時点でアーケードでも
「麻雀学園」「麻雀学園2 学園長の野望」しかリリースしておらず、
開発経験も含めて手探り状態だったのかも知れないね。