なぜイースのヒロインはリリアなのか?

イースのヒロインは誰か?”と言われたらまずリリアの顔が思い浮かぶ。
イースIIが発売された当時からその人気は絶大だったし、
キャラグッズもアドルについで多かった。
ミス・リリア・コンテストなんてのも開催され、
リリアのイメージガールもアイドルとしてデビューした。

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だが少し不思議だと思わないか?
リリアという人物。
アドルの冒険においてリリアの存在はさほど重要ではない。
リリアはイースの地に落下したアドルを介抱して運んだ。
そのリリアが死の病だと知り、薬を届けた。
アドルとリリアの接点はそれだけだ。
(その後、理由もなくサルモン神殿までやってきて石化されるけどw)
RPG的なイベントで言うなら脇役。
イースの物語としての重要性も登場回数もフィーナレアの方が断然上だ。
とはいえフィーナもレアも“ヒロイン”と呼ぶのはちょっと微妙だ。
彼女達は女神だし、そんなに人間的な感情をアドルにぶつけてくれない。
最もヒロインらしいキャラクターと言えば
『ワンダラーズ・フロム・イース』のエレナだ。
旅の仲間ドギの幼馴染。
町中の人から愛される元・おてんば娘。
健気で一途。
そしてブラコン。
キャラ人気が出そうな要素を兼ね備えたエレナだが、
実のところリリアほどの人気にはならなかった。
ミス・エレナコンテストが開催される事も無かった。(笑)

 

ではなぜリリアなのか?
その答えはたった1枚の絵で済んでしまう。

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そう、イースII』のオープニングでアドルを見下ろすリリアである。
テレビアニメの作画を思わせる丁寧なラインで
画面の向こうのプレイヤーへ目線を向けて話し掛けるリリア。
オマケに目はパチクリとアニメーション。
プレイヤーはこの1枚のビジュアルシーンでリリアに“萌え”てしまったのである。
(まだ“萌え”という言葉が無かった時代である)
ちなみにフィーナが唯一登場するビジュアルはコチラ。

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リリアに比べると女性キャラクターとして魅かれる描き方がされていない。
レアやエレナに関しては、
ドットキャラクター以外のビジュアルがゲーム中登場しない。
そう、唯一“キャラ萌え”できる要素を持ったのがリリアだったのである。

もしフィーナを救出したとき、エレナと初めて出会ったとき、
画面の向こうからプレイヤーを見つめて
目をパチクリさせる彼女らの絵が一枚あったなら、
違った展開があったかも知れない…。

ちなみに昔のゲームのヒロインは
パチクリさせると人気が出た(爆)

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