発売元:ドット企画(製作 ドリームソフト)
発売日:1988年11月
定価:6800円
使用機器:[5インチディスク版]PC8801SR以降<VA対応>(1枚組)
ジャンル:ファンタスティックロールプレイングゲーム
~このゲームについて~
「今まで遊んだRPGで最もシンプルなタイトルは何か?」
と問われたら、自分はこの『ザ・タワー・オブ・ドラゴン』を挙げるだろう。
本作はRPGであるのだが、RPGとしての要素が究極まで削ぎ落とされている。
パーティや魔法の概念は当然無い。
それどころか武器や防具を装備する要素もない。
ひたすら素手でモンスターを倒して
レベルアップするしか成長の手段が無い男らしい仕様w
マップはダンジョンのみで、
通路、壁、店、階段という最小限のパーツだけでグラフィックが構成されている。
本作は『悪女伝説II』『華麗なるえろちっくめもりー』などの
美少女ゲームを出していたドット企画のRPGである。
パッケージの謳い文句はこうだ。
--戦士の前にそびえ立つ邪悪の城。
迷宮を抜け、モンスターを倒し、囚われの身のお姫様を助け出せ!!
--戦士はあなた。
数々の難関を突破して助けに来た勇者に、お姫様は身も心も……
あなたのものになるかどうかも腕しだい!
このパッケージを見たユーザーは
「お姫様のエロい絵を見るためにRPGを頑張るゲーム」だと思うだろう。
なので、この女っ気どころか
ビジュアル的な何かすら感じさせないゲームを目の当たりにして
呆気に取られた事だろうw。
実際、このゲームに収録されている女の子のCGはわずか数枚。(^^;
なまじイラストをデジタイズしたその画像はそこそこ魅力的であったために、
苦労に見合わない見返りに吐血した人も
多かった事だろう(爆)
だがこのゲームの魅力はその極限的シンプルさだと思う。
近年ポチポチゲームなどと揶揄されるソーシャルゲームだが、
そのヒットの要因は何かと考えれば、
それは「最小限のプレイ負荷で“成長”を楽しめる」事だと俺は思うのだ。
『ザ・タワー・オブ・ドラゴン』はソーシャルゲーム時代が訪れる20年以上も前に、
そのコンセプトに気づき、早すぎた試みに果敢に挑んでいたのである。
(ウソですwたぶん開発の手を抜いただけですww)
~プレイレポート開始~
このゲームの体力回復手段は薬局で買う“薬草”しかない。
(宿屋など存在しない)
なので、序盤は遠出しても心配無いように“薬草”を大人買いするのをお薦めする。
スタート地点からすぐのところに薬局がある。
この付近をウロウロして経験値とともにGOLDを貯め、
体力が無くなったら貯まったお金全てを“薬草”に投じる。
あとで武器とか防具を買うために取っておこうか?などと考えても無駄である。
そんな店は存在しない(爆)。
(だから装備とかも無いんだって!w)
ちなみにこのゲームには防御力の概念が無い。
レベルアップして強くなるのは体力と攻撃力のみである。
だからいつまでたっても序盤の敵に同じ値のダメージを受ける。
つまり迷宮を進めば進むほど消耗を回避する事は出来ない。
(戦闘を逃げ続ければ別だが)
このゲームにとって“薬草”がマストアイテムである事は理解頂けるだろう。
レベルが5ぐらいになったら本格的に探索へ。
トップビューの見やすい迷宮なのでフリーで進んでも良いが、
安全に冒険したいならマッピングをしよう。
しばらく進むとジジイが立っている。
「そなたにマジカルボードを渡そう」
マジカルボードって何だ?
よくわからないが重要なイベントアイテムっぽい。
しばらく徘徊していると別の老人から情報が。
「次の階のマジカルボードは、ある階段の近くにある袋小路・・」
どうやら姫を助けるにはこのマジカルボードってのを集める必要がありそうだ。
雰囲気的に。
とある場所に怪しい店が。
「兄ちゃん、30ゴールドで良い話教えてやるぜ!」(払う/やめる)
怪しいので「やめる」を選択。
「人を舐めんじゃねえぞ!」
有り金全て取られてしまった。
くすん・・。
情報屋の近くに昇り階段発見。
フロア2へ。
階段を上がった付近にマジカルボードをくれるジジイ発見。
早くも2枚目ゲットー♪
2階の外周をグルッとまわるように通路を進むとヤバイ店を発見。
「私は、人身売買商人のロペット。若い娘は高く買いますぜ ヒッヒッヒッ・・」
今は若い娘を持っていないから何も起こらないらしい(爆)
ちなみにこの階にも薬局がある。
上に行くほど売り値が高いので店を見つけたら大人買いしておこう。
情報屋発見。
また有り金取られるのだろうか・・。
「お前さん、20ゴールドで情報をやろう。」(払う/やめる)
やめるを選択してみる。
「バカ野郎、金ぐらい払え!バーーーカ!」
ひどい罵倒のされようだぜ・・。
でも有り金は取られなかった。
再度話しかけて今度は情報を聞いてみる。
「次の階のマジカルボードはただでは見つからん・・・・」
そんなものが情報と言えるかッ!!
そして次の階へ。
階段のすぐ近くに情報ジジイ。今度は無料だ。
「閉じられた3つの空間の一つにマジカルボードがある。」
とある家に入ると・・
「私の名前はハーマン。娘を待っているのですが、もう3日も帰って来ないのです。」(娘を渡す/シラを切る)
ちょっと待て・・。
選択肢が“娘を預かっている”前提なのはどういう事だ・・。
渡す娘はいないのでシラを切ってみる。
「そうですか・・」
なんだこの罪悪感は・・。
この階から昇り階段がたくさん登場するので、昇ったり降りたりと迷いやすくなる。
いろいろと迷った末に娘を発見する。
「剣士様。どうか私をお爺様に合わせて下さい。」(連れて行く/犯す)
でた。
急にエロゲー展開来た。
ここはあえて「犯す」を選んでみる。
「バカヤロー!てめーみたいなカワイ子ちゃんは犯すに限るんだよ!」
娘「いやっ!何をするの!いやっ、ダメーーーッ! 」
ここに来てはじめてエロCGの一枚目が拝めるのだが、
これはオススメできない。
なぜなら、この選択肢を選ぶとクリア必須アイテムが集まらずに
永遠に迷宮をさ迷う事になるからだ。
「よし、ついてきなさい娘さん。」
娘「どうもありがとうございます。」
てなわけで先ほどのハーマン老のところへ連れて行く事にする。
「おおっ、エミリー!」
娘「お爺様・・・」
ハーマンとエミリーは再会できた。
「剣士様どうもありがとうございました。お礼にこのマジカルボードを差し上げましょう。」
よしこれで3枚目をゲットだ。
4階の情報ジジイの話。
「ドラゴンを倒すのじゃ!部屋に近い方へ・・・」
日本語としておかしいけど、頭のすみにでも置いておこう。(^^;
5階。
穴みたいなのがたくさん開いてるところの奥に情報ジジイ。
「マジカルボードをさずけよう。」
これでマジカルボードは4枚かな?
5階のウイザードというモンスターがやたら強い。
一撃で体力がごっそり削られる。(魔法の無い世界なのにw)
もっとレベルアップが必要と判断し、
取りこぼしを探すかたわらで経験値稼ぎをする事にした。
ちなみにこのゲームは死ぬとレベル1から始まる。
セーブ機能も無いので何時間もプレイしていた場合でも全て無かった事になる。
選択肢を間違えるとハマる場所があるのに「念のため直前でセーブ」とか出来ない。
最初から「何度もやり直す」ようなゲームとして設計されている。
色々とヒドイ(^^;
※タレコミ情報により、ゲーム中「/」キーでセーブできる事が判明しました。
マニュアル未所持でプレイしたためキーに気づかず、
セーブ無し縛りでプレイしてしまいました orz
3階のハーマン老に久しぶりに訪問すると
「私の名前はハーマン。娘を待っているのですが、もう3日も帰って来ないのです。」
俺が苦労して娘を送り届けた事実が無くなってる・・。
なんですか。世界線変わってるんですか?(爆)
そうこうしているうちに3階にまだ会っていなかった情報ジジイ発見!
「そなたにマジカルボードをさずけよう。」
マジカルボードが完成した!
おっとマジカルボードは5枚集めると完成するものだったのね。
レベルも8になったし、先の階を目指す事にしよう。
GOLDは255枚以上持てないので、
途中の薬局には必ず寄ってありったけの薬草を買おう。
6階のとある場所。
「この先は危険じゃ!」
あえて進んでみると・・。
クラコンなるタコみたいな化け物が襲ってきた。
そして・・
一撃死。
今日一日の苦労が・・。
年配者の言うことは聞くものだ・・。
後日、再チャレンジ。
すでにマッピングしているし、
イベントの場所もわかっているから前回よりはスムーズだ。
やっとの事で前回と同じくらいのところまで進んだ。
しかし先に進む道が見つからない。
なんとかしてクラコンを倒すのか?だがまた一撃死でゲームオーバーは嫌だ・・。
さらにレベルを上げて挑戦するという手も思いつくが、
そこで使った長時間の努力をクラコンに一蹴される未来を思うと
オシッコちびりそうだ・・。
他に突破口は無いものかと小一時間徘徊してみる。
ハッと気づいた。
5階に落とし穴(?)がいっぱい空いていた場所があった。
あそこに片っ端から落ちてみるか!
落ちると1階に戻された。
再び5階に戻る、落ちる。
これを繰り返す。
一番手前に落ちたとき・・。
キターーー!
なぜか下に落ちずに6階へとワープした!
そのまま通路を進むとなんとクラケン出現!
うわーーーー!またやり直しかーーー!!
そのときマジカルボードが光り、クラコンは消えた!!
ああっ!
マジカルボードを完成させてて良かった!
同じ階でスコーピオンのツメというボス格のヤツが登場。
なんでツメだけなんだ・・。
だがこちらもマジカルボードによって消滅。
ただし、出会い頭の一撃は相当に痛いので常に体力満タン状態をキープだ。
そしてさらに進むと・・
ドラゴンが現れた!!
ドラゴンはあまりに大きく、目しか見えない!
えっと・・これラスボスだよね?
ラスボスが目しか描かれていないゲームがかつてあっただろうか?
斬新・・。
最初の一撃で100ポイントのダメージを受けるが、
例によってマジカルボードが光り、ドラゴンの目に突き刺さった!!
姫「勇者様、助けに来てくれたのですね。」
「ふふふ、そう世の中は甘くないぜ!」
姫「ど、どういうことですか?」
「俺は、流れ者、この国がどうなろうとかまわんのさ。」
姫「いやあっ、やめて・・・」
「ひ、ひ、ひ、全部脱がしてあげるからね・・」
姫「いやあっ!・・・」
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結末は自分の目で確かめようね!(爆)
~プレイ後記~
何がヒドイって「数々の難関を突破して助けに来た勇者に、お姫様は身も心も……」
と思わせぶりなフリをしつつも、
エロい絵が拝めるのはエンディングを含めて2箇所のみ!
しかもそのうちの1つは
通過するとゲームがクリア出来なくなるのが鬼畜過ぎる。
でもこのゲーム・・・キライじゃない。