妖怪道中記
(ナムコ)
1988年2月5日/アクション/4900円
ナムコのPCエンジン参入第一弾タイトル。
本作登場以降、1988年9月14日の「エイリアンクラッシュ」発売まで、
PCエンジンはハドソンとナムコだけで引っ張っていく事になる。
アーケードの「妖怪道中記」を横一直線のステージ構成に改変した移植作。
(崖下に落ちると別ルートに繋がっていたりもする)
ステージが狭いのに敵に触れるとダメージとともに弾かれ、
落下してしまったり、
敵のいる側へ強制移動させられてさらにダメージを重ねたりして
かなりの高難易度ゲームとなっている。
同じところを行ったり来たりするとお金を集めたりできるのだが、
時間がかかると通常配置の敵とは別に、
斜めから複数体で滑空してくる妖怪が出現し始める。
こいつらカタい上にしつこく追ってくるので、
数種類が一度に出始めたらもうムリゲー。
無限に稼がせないような仕組みなんだろうけど、
このゲームはとあるポイントで30000払わないとクリアにならない箇所がある。
お金集めさせといて、それをすると罰を与えるように殺しにかかる。
こういう底意地悪い設計がそこかしこに見られる。
アーケードゲームだったらインカム稼ぐ目的もあろうけども、
わざわざステージ構成まで変えた本作で、
ここまでプレイヤーに地獄を突きつける必要があったのか疑問だ。
本作はマルチエンディング。
敵をなるべく倒さず、お金を集めずにクリアするほど良いエンディングになるが、
このゲームでそれを達成するのは苦行としか言いようがない。
とはいえ、このゲームの世界観はとても魅力的だ。
和風妖怪の世界を題材にしながらも、独自のポップな世界観を構築している。
丁半博打のミニゲームがあったり、
金を求めてくるキャラへの返事によって展開が変わったり、
ゲームとしてもバラエティに富んだ構成が楽しい。
このゲームは家庭用ゲーム機において“エロいシーン”に果敢に挑戦している。
例えば天女のほぼ全裸が拝めたり・・
乙姫のストリップショーが観覧できたりする。
これらの要素は、ゲームの殺人的難易度を中和するご褒美なのかも知れない・・。