会津若松道中記(3)

翌日の朝食。
旅館朝食はまた優雅だ。
囲炉裏の前で頂いたのは郷土料理のワッパ飯。

その他も胃に優しそうなものばかりの純和風朝食。

特に美味かったのはタマゴを揚げたやつ。

郷土料理の“こづゆ”や

“ニシンの山椒漬け”も登場。

朝っぱらから会津若松を堪能づくしだぜぇ〜。
 
腹を整えた俺様は意気揚々と外へと繰り出した。
だが前日夜に降った雪と、朝に変わった雨によって、
路面のコンディションは最悪。
ましてや俺様の靴は急遽購入した安物の上履き。
あっという間に足の中がズグズグに。
そして事件は起こった。
とある神社を訪れたとき、大理石のような床に靴が滑り俺様転倒。
そのとき地面に膝と肩を痛打。
さらに前日に痛めていた右足親指付け根も悪化。
オマケに傘折れた・・。
以後、負傷を抱えながら雨に濡れて行動を余儀なくされた。
 
俺様がまず向かったのは「造り酒屋 末廣」

ここは案内人の解説つきで見学ルートをまわる事が出来る。
無論、現役の酒造であるので直売場で日本酒の購入も可能だ。
日本酒作りの流れや、従来の“生もと造り”や“山廃造り”と
現在ほとんどが採用している“速醸造り”との違いや、
酒造米の特徴など勉強になる講義が聞けたぜ。
ちなみにこの末廣酒造は山廃発祥の酒造らしい。



帰りは当然、試飲しまくった上で日本酒を購入した俺様であった。
ちなみに昔はこんな小さな窓で日本酒を売っていたんだとか。

 
さて、次なる目的地は「御薬園 会津松平氏庭園」
雨降ってるんで行くかどうか迷ったのだが、
雪景色になった庭園が見てみたくて足を引きずりながら進む事にした。
40分ほど歩いてやっと到着。

素晴らしい景観が広がっていた。
来て正解だぜ。





 
そろそろ負傷箇所も限界を迎えてきたので駅に帰る事にした。
が、徒歩だと1時間ぐらいかかりそうなので、市内巡回バスに乗る事に。
バス亭まで歩いていると、何かに呼び止められた気がした。
ふと見るとそこには「この先、近藤勇の墓」という看板が立っている。
帰る前にせっかくだから・・と看板の先に歩を進めた。
ところが坂をいくら登ってもつかない。

もはやこれは山登りだ。
雪に足を取られてなかなか進まないしね!
誰もいない山中で近藤さんに会いに来る事が出来たぜ。

近藤さん、なぜ俺様を呼んだのだ・・。
 
下山してやっとバスに乗り会津若松の駅へ。
電車を待つ間、新そばをすする。

駅ナカの店なのであまり期待はしなかったが、
コシはちゃんとある十割そばだ。
そばの風味はイマイチだったけどね。
 
さらば会津若松
美味い酒と豊富な観光スポットが印象的な土地であった。
 
〜おわり〜