メリーさんの着信音

『ピロロ、ポン、ピロピロロロン♪』
義雄のスマホに設定した覚えのない着信音が鳴った。
「あたしメリーさん。いま駅前にいるの・・」
電話を切る。
『ピロロ、ポン、ピロピロロロン♪』
すぐに同じ着信音が鳴る。
「あたしメリーさん。今タバコ屋の角にいるの・・」
切る。
着信音鳴る。
「あたしメリーさん。今あなたの家の前にいるの」
義雄の心臓の鼓動が高まっていく。
そしてまたすぐに着信音が鳴った。
「あたしメリーさん。今・・ あなたの後ろに・・えっ!」
義雄はクルリと体を回転させ、真後ろに立っていたメリーさんを抱きしめた。
「あ・・あの・・」
「やっと・・やっと僕のもとに来てくれたんだねメリー・・」
「えっと・・はい・・」
「もう君を離さない・・ずっと、ずっと愛していた!」
「あ・・はい・・」
「結婚して下さい」
「・・はい・・よろしくお願いします。」
 
「それから2年後、あなたのお母さんが生まれたの。
あの人はそれからすぐに逝ってしまったけど、今まで幸せな60年だったわ・・。」
「出会いのクセが強いッ!」