とんかつ番長への道「瑞兆」

今日のディナーは、渋谷センター街をさらに奥へ進んだ細い路地で
ひっそりと開店しているかつ丼専門店「瑞兆」へ。

カウンターオンリーの狭い店内。
専門店の名の通り、メニューは本当にかつ丼と瓶ビールしかない。
店主に盛り方を聞かれるので、普通か大盛りか告げるだけである。
やがてかつ丼が目の前に降臨する。

ここのかつ丼の特徴は卵でとじていないこと。
一般的なかつ丼は、卵でとじて煮るので衣がベチャベチャになる。
それこそかつ丼だという考えもあるだろうが、
サクサクとしたトンカツの食感を活かすかつ丼があってもいい。
まずはトンカツを食べてみる。
うおっ!なんだこの上品なサクサク感は!
まるで高級な天丼を食べているかのごとし。
これの秘密は全体にまぶされたタレにある。
一般的なかつ丼と一線を画すこの深みはタレから導かれている!
そしてカツの下にひかれた卵もそのタレの恩恵を受けている。
これだけで上質な玉子丼になっている。
カブとゴボウの漬物も、お吸い物も、
このかつ丼との相性を吟味されているのがわかる。
ごちそうさまだぜ。
ちなみにここのかつ丼は1000円ポッキリ。
大盛りにしても値段は変わらない。

高く険しいトンカツ番長への道はまだ始まったばかりだ。

【未完】